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インタビュー
Netflix グレッグ・ピーターズ代表取締役社長

"他の娯楽から映画やテレビに振り戻す"

Netflix グレッグ・ピーターズ社長

 米動画配信サービス大手「Netflix(ネットフリックス)」が2015年9月に日本に上陸してから、半年以上が経過した。近年は毎年のように“動画配信元年”と謳われてきたが、様々なプラットフォームが立ち上がった2015年はまさに動画配信元年と呼ぶに相応しいだろう。その話題の中心にいたのがネットフリックス。かねてから、会員数や売上などの目標数値・結果は明かしていないが、同社の動向は業界内外の注目の的である。

 今号では、ネットフリックス日本法人のグレッグ・ピーターズ代表取締役社長にインタビューを行い(5月10日実施)、サービスインからの現状と、今後の展望を聞いた――。

予想通り進行

――サービス開始から半年以上が過ぎました。まずは感想を伺えますか。

グレッグ 大方私たちの予想通りに進んでいると感じています。ローンチ(立ち上げ)の前から、ネットフリックスの認知を拡げる作業はなかなか難しいだろうと思っていたので、ネットフリックスというブランドと、SVOD(定額制動画配信)というサービスについて、日本の皆さんにしっかり理解してもらう作業に力を注いできました。それなりの結果は出ていると思いますが、まだまだネットフリックスをご存じない人もいるので、このまま継続して認知を拡げていきたいと考えています。

――認知度の調査はされているのですか。

グレッグ 定期的に行っています。もちろん最初はゼロからでしたが、少しずつ伸びています。まだまだ今後努力を続けていかなければいけないと思っています。

――日本への参入はいつ頃から検討されていたのですか。

グレッグ サービスを開始する1年ほど前からリサーチを行いまして、1つはユーザーのリサーチ。実際にユーザーの皆さんとトークセッション行い、彼らと会ってじかに話をすることで、どういったコンテンツを観ているか、日々どういう風にコンテンツと接しているか、すでにあるVODサービスの中で好きなものはどれかといったリサーチも行いました。あとは業界に対するリサーチです。どういったコンテンツが日本で調子がいいのか、どのチャンネルが好調なのか、その中でどういった人たちとパートナーを組めるかといったリサーチをしてきました。

――日本のユーザーへのリサーチからどのような感触を得ましたか。

グレッグ 日本のユーザーが、インターネットを介した有料の映像配信サービスをあまりご存じなかったことがわかりました。もう1つは、好きなコンテンツの傾向です。ほかのテリトリーに比べて、日本のユーザーは、より日本のコンテンツを好む傾向が強いことを知りました。

――日本のユーザーが有料の映像配信サービスになじみがないと知っても、勝算があると考えた理由は何でしょうか。

グレッグ 自信はありました。そして今、サービスを開始してさらに手応えを感じています。というのも、我々のサービスから得られる利点は、日本のユーザーも世界のユーザーも同じだと思うのです。それをどう届けるかの違いが多少あるとは思いますが、利点は変わらないことは確信しました。6ヵ月間で皆さんがどういったところに価値を見出しているか、どういったところを喜んでくれるかを確認できたということ、皆さんがどのようなコンテンツを喜ぶかをわかったところで、これからどう進めていくかの手応えを感じています。

全文は文化通信ジャーナル2016年6月号に掲載

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