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震災の影響大、公開延期や映画館休業などの事態に

【FREE】震災の影響大、公開延期や映画館休業などの事態に

2011年03月16日
 3月11日に発生した東日本大震災は、映画業界にも大きな影響を及ぼしている。新作映画の公開延期や、映画館の休館などが相次ぎ、関係者は対応に追われた。

 松竹は、「唐山大地震‐想い続けた32年‐」の公開延期を決めた。3月26日から公開予定だったが、地震の再現や被災者救出などの一部の描写が、時節柄相応しくないと判断した。新たな公開時期については未定。ワーナー映画は公開中だった「ヒア アフター」の上映中止を決めた。本編内に震災を連想させる内容を含むため。同じくワーナー映画は、19日を予定していた「ザ・ライト‐エクソシストの真実‐」の公開延期を決めた。内容面と、物理面(ガソリン不足、運送会社の業務不能により劇場へのプリント配達が困難)を延期の理由としている。一方、東映は「映画プリキュアオールスターズDX3 未来にとどけ!世界をつなぐ☆虹色の花」の本編の一部をカットして、予定どおり19日から公開する。カットするのは、本編開始から19~20分のところにある24秒の津波のシーン。東映は、このシーンのフィルムをカットした上で上映することを、劇場側に要請する。

 映画館においても、東北地方、関東地方で休館が相次いでいる。TOHOシネマズでは15日現在、おいらせ下田(青森)、秋田(秋田)、宇都宮(栃木)、ひたちなか、水戸内原(以上、茨城)、流山おおたかの森(千葉)、シネマメディアージュ、西新井(以上、東京)、ららぽーと横浜(神奈川)が安全確認中のため、営業再開が未定の状態。一方、安全確認は終了したものの節電のため、南大沢、府中(以上、東京)、船橋ららぽーと、市川コルトンプラザ、八千代緑が丘(以上、千葉)、海老名、小田原、川崎、上大岡(以上、神奈川)、甲府(山梨)は、14日と15日の営業を自粛した。

 ワーナー・マイカルは15日現在、新石巻、名取エアリ(以上、宮城)、北上(岩手)、福島(福島)の東北4サイトに加え、関東地方の全館で営業を中止。松竹マルチプレックスシアターズでは15日現在、利府、仙台(以上、宮城)、つくば(茨城)、宇都宮(栃木)、三郷、川口、さいたま(以上、埼玉)、柏の葉(千葉)、亀有(東京)が修理及び安全確認のため、伊勢崎(群馬)、昭島(東京)、橋本(神奈川)が計画停電のため、18日まで営業を中止。3社以外でも興行各社がそれぞれの判断で対応を行っており、独立系ではシネマイクスピアリ(千葉)が25日までの休館を決めている。
※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。