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【インタビュー】東宝 市川南取締役に聞く

【FREE】【インタビュー】東宝 市川南取締役に聞く

2012年02月17日

 東宝は、昨年1月~12月の年間興行成績で591億円をあげ、8年連続で500億円を突破、驚異的な記録をまたも更新した。昨年5月、新社長に就任した島谷能成氏と共に近年の東宝の番組編成を支え、同時期に新取締役に就任した市川南氏に昨年を振り返りつつ、今年のラインナップ、さらに今後の映画業界の展望などについて聞いた―(一部抜粋)。


―島谷(能成)社長体制が昨年スタートし、市川さんも取締役となりましたが、島谷社長と今後の会社としての取り組みなどついて、改めてどのような話をされていますか。

 市川取締役 邦画バブルみたいな言葉が一時期あったのですけど、たぶんそれは2010年くらいまでの3年間でちょっと一息ついたようには思います。つまりその3年間というのは、製作費で言うと10億円クラスの作品が数多く作られました。例えば、「20世紀少年」の3本を同時に作り始めるというようなものが象徴的です。そういう時代が過ぎてしまっていますが、東宝としては年間興収500億円以上を維持していくのが使命だと思います。今やっていて上手くいっていることはそのまま伸ばしていく、シリーズもののアニメは少しでも新鮮さを失わずに続けていき、TV局さんとのコラボも、より新鮮さを失わずに、新しいものを一緒になってヒットさせていくかですね。

 やはりその中に異色作、昨年で言えば「モテキ」、一昨年であれば「告白」「悪人」といった、ちょっとずつ新しいことだったり、最近やっていなかったことが新鮮味になってくるので、上手くいっていることは基本的には変えないのですけど、その中でちょっとズラして発想するという取り組みが年に何本できるのかと考えてはいます。それはドキュメンタリーがあるのもそうだと思いますし、高倉健さんの映画ということでもそうです。10年ぶりの新作ということが、ある種の新鮮さになってくればということです。30本のラインナップ編成をしていく中で、新しいチャレンジをその中に少しずつ混ぜていくことが大切なのではないでしょうか。

※インタビュー全文は文化通信.com「インタビュー」コーナーに本日掲載予定

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。