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「わが母の記」、原田監督ら完成披露

【FREE】「わが母の記」、原田監督ら完成披露

2012年03月22日
完成披露試写会に登場した原田監督(右から3人目)、役所(同4人目)らキャスト 完成披露試写会に登場した原田監督(右から3人目)、役所(同4人目)らキャスト

 昭和を代表する文豪・井上靖の自伝的小説「わが母の記~花の下・月の光・雪の面~」を映画化した「わが母の記」(配給:松竹)の完成披露試写会が19日夜、丸の内ピカデリーで行われ、原田眞人監督、出演の役所広司、樹木希林、宮﨑あおい、ミムラ、菊池亜希子が登壇した。

 井上靖の故郷である伊豆・湯ヶ島など日本の美しい風景をバックに、親子の絆と愛を描いた同作は、海外でも絶賛され、第35回モントリオール世界映画祭の審査員特別グランプリ受賞を皮切りに、続く第16回釜山国際映画祭のクロージング作品となり、その後もシカゴ、ハワイ、インドと、様々な国際映画祭の出品作に名を連ねている。

 メガホンをとったのは「突入せよ!あさま山荘事件」「クライマーズ・ハイ」などの原田監督、主人公の伊上洪作を役所、母の八重を樹木、娘の琴子を宮﨑が演じたほか、ミムラ、菊池、南果歩、キムラ緑子、三浦貴大、真野恵里菜、三國連太郎が共演。

 撮影は、井上靖が家族とともに過ごした東京・世田谷区の自宅(撮影終了後、旭川へ移築)などで行われ、数々の名作が誕生した実際の書斎を使用、井上の面影をも写し取る。上映時間は118分。制作プロダクションはビーズインターナショナル、製作委員会は松竹、キングレコード、電通、衛星劇場、CBC、Yahoo!JAPAN、ワコー、朝日新聞社、静岡新聞。4月28日(土)全国ロードショー。

▼原田眞人監督の話 井上靖先生のご家族とは5年に渡るお付き合いで、家も使わせてもらった。映画化は10年ほど前から考えていたが、石塚(慶生)プロデューサーをはじめ松竹の皆さんのおかげで3年前から軌道に乗った。11年5月に井上靖さんの家が移築するということで、昨年の2月にクランクインし、3月10日にアップ。その翌日に震災が起き、1日でも撮影が遅れれば完成が危ぶまれたかもしれない。様々な震災の報道が流れる中で仕上げをし、被災地を想って涙しつつ、家族のことを考えながら編集することができた。

▼役所広司の話 「井上靖」ではなく、役名の「伊上洪作」を親族の方にも了解頂き、肩の荷が下りた。日本の美しい風景が映っている。

▼宮﨑あおいの話 初号を観て、なんて素晴らしい日本映画を観ることができたんだろうと思った。

▼ミムラの話 観終わった後に、こんないい作品に参加することができて幸せだと感じだ。

▼菊池亜希子の話 昨年祖母を亡くして、この映画が人生の中で大事に思いたい作品になった。参加することができてとても大きかった。

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。