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東映、直木賞作「利休にたずねよ」を映画化

【FREE】東映、直木賞作「利休にたずねよ」を映画化

2012年11月07日
 東映は、第140回直木賞受賞作「利休にたずねよ」(山本兼一著/PHP文芸文庫)の映画化を決定した。

 主役の千利休には、2007年にフランス芸術文化勲章のシュバリエを受賞し、近年、活躍の場を世界に広げる市川海老蔵。その妻・宗恩(そうおん)には、『嫌われ松子の一生』で日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞し、『ゼロの焦点』『阪急電車~片道15分の奇跡~』など、高い演技力に定評がある中谷美紀。作品は、かつて描かれたことのなかったエネルギッシュで人間味溢れる千利休の美への熱い情熱と、利休に秘められた「謎」が描かれる。監督は『化粧師』『火天の城』の田中光敏。11月5日(月)にクランクインし、京都・滋賀を中心にオール関西ロケを敢行。製作プロダクション:東映京都撮影所、製作:「利休にたずねよ」製作委員会、配給:東映。公開は、来年2013年12月全国東映系。

▽市川海老蔵
 現代にわたり約400年以上続いている市川家を築き上げた、初代・市川團十郎にはきっと特別な才能があったと想像しています。同じ頃、茶道の世界に現れた希有の天才が、千利休であったと思います。これまでも、利休が登場する作品は多くありますが、茶聖として描かれることが多かったと思います。しかし利休の本当の魅力は、彼の人間性、狂気と思えるほどに、美しいものを追い求める情熱にあったと私は、想像しています。きっと美にかかわることであれば、時には天下人である秀吉に対しても冷たい目で一瞥するような瞬間もあったのかもしれません。この度は、そのような大変偉大な役をやらせていただくことになり、プレッシャーを感じておりますし、それ以上に大変光栄です。また、2年以上前に長きにわたって変わらずオファーをいただいていたことに大変感謝しております。私に期待されているであろう、抜き身のごとく鋭い感性を持った千利休を表現できれば役者冥利に尽きます。

▽中谷美紀
 茶聖として崇められている千利休も、人並みに恋をし、その恋にまつわる茶道具に執着していたという人間らしい側面が描かれており、心動かされました。利休ほどの人物に寄り添い、理解を示し、そして支えた宗恩という女性の深い愛と哀しみを佇まいだけで表現できるように努めたいと思います。
※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。