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松竹、第3四半期は赤字決算ながら映像関連事業はセグメント利益を計上

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松竹、第3四半期は赤字決算ながら映像関連事業はセグメント利益を計上

2012年01月16日
 松竹が13日に発表した「平成24年2月期第3四半期決算」(平成23年3月1日~11月30日)は、売上高575億5600万円(18.0%減)、営業損失2億7800万円、経常損失14億4500万円となり、特別利益3億4300万円、特別損失33億2300万円を計上し、四半期純損失が35億9300万円と大幅な赤字決算となった。

 セグメント事業の中で、映像関連事業が意外な健闘を見せた。と言うのも、映画の配給業は、4月公開の「八日目の蝉」が興収12億3800万円と成功したものの、秋公開の「セカンドバージン」(4億2600万円)「一命」(4億4900万円)「アントキノイノチ」(5億1000万円)とそれぞれ惨敗し、全体的にも低調だった。この中で、テレビ制作や映像ソフト、テレビ放映権販売、CS放送事業など“版権事業”が好稼動を見せ、売上高が16.2%減の331億1100万円と減収となったものの、セグメント利益9500万円を計上したものである。

 今期の同社の赤字の大きな要因は、有価証券評価損や東日本大震災による映画館の破損・営業休止などの特別損失(33億2300万円)を除くと、演劇事業の不振である。

 もちろん、一昨年4月末で歌舞伎座が閉場となった事が大きく、売上高は22.6%減の136億4800万円と大幅に減収となり、セグメント損失は12億8600万円を計上した。

 東日本大震災による公演中止や団体客の減少など西日本地区まで影響を受け、秋公演以降は回復基調になったものの全体的には厳しい状況となっている。

 この中で安定収益を上げたのが不動産賃貸事業である。前期は歌舞伎座建替え承諾に伴う収入が計上されていたため、売上高49億5400万円(21.4%減)、セグメント利益25億7000万円(25.7%減)と減収減益となった。だが、新宿松竹会館(テナント:新宿ピカデリー等)をはじめ築地松竹ビル(ADK松竹スクエア)などが好稼動し、事業部門の“柱”となっている。

 なお、通期の連結業績予想は、同社の前回発表通りの売上高785億円(13.0%減)、営業利益5億1000万円(84.9%減)、経常損失12億6000万円、純損失38億8000万円を見込んでいる。

(代表取締役社長:指田 洋)

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