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Dシネマ映画祭閉幕、最優秀はキューバ映画

【FREE】Dシネマ映画祭閉幕、最優秀はキューバ映画

2015年07月28日
SKIPシティ国際Dシネマ映画祭 2015 受賞結果 SKIPシティ国際Dシネマ映画祭 2015 受賞結果

 「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2015」が26日に閉幕した。当日にはクロージングセレモニーが行われ、コンペティション部門の受賞結果が表の通り発表された。

 長編コンペ部門の最優秀作品賞は、キューバ映画『ビヘイビア』(監督:エルネスト・ダラナス・セラーノ)が受賞。厳しい貧困と過酷な環境の中で、少年と教師の間に生まれる信頼の絆が描かれている。また、監督賞はメキシコ映画『絶え間ない悲しみ』(ホルヘ・ペレス・ソラーノ)。メキシコの片田舎を舞台に繰り広げられる情熱的な人間ドラマ。脚本賞にはアイルランド映画『君だってかわいくないよ』(マーク・ヌーナン)、次回作に向けてSKIPシティから施設利用などの支援を受けられるSKIPシティアワードには『あした生きるという旅』(内田英恵)が輝いた。また、短編コンペ部門を『わたしはアーティスト』(藪下雷太)、昨年から数え2回目のアニメコンペ部門を『夢かもしれない話』(朴美玲)がそれぞれ最優秀賞に選ばれた。

 長編部門審査員長の堀越謙三氏は、「日本国内作品は、ドメスティックな作品が増えている。個人的なテーマ、繊細過ぎる描きかたが特徴であるが、そういった作品は海外で中々通用しない。機材が軽便化し、プライベートな作品を撮りやすくなっていることが理由として考えられる。フィクションをしっかり構成することで、観客を魅了し説得できる作品づくりを国内の若手作家には目指してほしい」とコメント。

 同映画祭ディレクターの瀧沢裕二氏は、「日本国内作品と海外作品との間に差を感じた。国内作品の水準を上げなければならない。SKIPシティアワードを廃止することも考えられた。しかし、この差を埋めることは不可能ではない。我々はオープニング作品を自ら製作するという試みを今年から始めた。今年は『鉄の子』。汚名を払しょくする旅に出たいと思う」と今後の抱負を語った。

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。