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『赤い玉、』イベに高橋監督、奥田、崔監督

【FREE】『赤い玉、』イベに高橋監督、奥田、崔監督

2015年09月09日
『赤い玉、』トークイベント(左から崔監督、奥田、高橋監督) 『赤い玉、』トークイベント(左から崔監督、奥田、高橋監督)

 渋谷プロダクション配給『赤い玉、』(製作委員会:ブロウアップ、渋谷プロダクション、ラフター)の50歳以上男性限定・トークイベント「赤い玉伝説って知ってるか?」が、7日夜に新宿ゴールデン街劇場で開催された。

イベントに登壇したのは、監督の高橋伴明、主演を務めた奥田瑛二。さらに両氏と古くから親交を持つ崔洋一監督がスペシャルゲストとして登場し、司会を務めた。3氏は作品になぞらえて「オヤジたちのエロス」をテーマにトークを展開した。

 高橋監督は、「基本的には自主製作映画。後から製作委員会に2社入ってもらえたという形。テーマは性でもあるが、老いでもある。ある種、退路を断った気持ちでいる。だが、自分だけそうしても映画は成立しない。奥田が全てをさらけ出すような姿勢で現場に来てくれたことが大きな力となった」と振り返った。奥田は、「かつての日本は日常の中にしっかりとエロスが取り込まれ、映画監督が作家性を持って表現していたが、ここ最近の日本映画にはそれが足りない。それじゃ駄目だ、日本映画は世界から置いていかれるぞという焦りにも似た想いが高橋監督と合致していた」とコメント。崔監督は、「この2人は枯れていない。最後の炎を灯して静かに消えようなんて人たちじゃない。この2人が作りあげた世界というのは、やはり欲望の世界。この描かれた欲望は、手に届くから、届かないからといった話ではない。もっと身近なところにあり、手に届いてしまう、という独特な距離感にあるエロ。不思議な世界が構築されていて非常に感銘を受けた」と作品の魅力を語った。

 同作は、大学で映画撮影の教鞭をとりながらも、自らは新作映画の撮影に入れないでいる映画監督・時田(奥田)を軸にして描かれるエロス映画。9月12日よりテアトル新宿ほか全国ロードショー。

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。