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東宝『メアリと魔女の花』記者会見に監督ら

【FREE】東宝『メアリと魔女の花』記者会見に監督ら

2016年12月16日
米林監督(左)最新作『メアリと魔女の花』会見、右は西村P 米林監督(左)最新作『メアリと魔女の花』会見、右は西村P

 別頁の通り、東宝は長編アニメーション映画『メアリと魔女の花』を2017年夏より全国公開する。その記者会見を15日に東宝本社で開き、米林宏昌監督、西村義明プロデューサーが作品を説明した。

 『借りぐらしのアリエッティ』『思い出のマーニー』で知られる米林監督がスタジオジブリを退社して以来の最新作。16年12月現在、新スタジオ「スタジオポノック」で制作中。スタジオポノックは、ジブリの制作部門が解散したことを受け、西村氏が米林監督の最新作を制作するべく15年4月に設立。最新作『メアリと魔女の花』に携わるスタッフのおよそ8割がジブリ作品に関わってきたスタッフ、ジブリの正社員で構成されている。

 会見で西村Pは、「『マーニー』の制作時、鈴木敏夫さんから、『ジブリが作る最後の作品』と聞かされ、制作部門の解散を知った。その時の気持ちは作品にかかりっきりだったので覚えていない。しかし、宮崎駿監督、高畑勲監督、鈴木敏夫プロデューサーが長年発信してきた “アニメーション作りの志” は誰が受け継いでいくのだろう。その志は、喜び、面白さを伝えるだけの作品づくりではない。ジブリでは子どもたちにメッセージを伝えることへの責任を背負った、作品づくりが行われていた。私と米林監督がやりたい新作は、どこかでジブリの血をひいているものだと信じ、最も厳しい道かもしれないが新スタジオの設立に至った」とコメントした。

 米林監督は、「他の場所で撮る可能性もあった分、新スタジオの設立には大賛成だった。ジブリで制作したものを受け継いでいくためには、志を強く持ってゼロから新作を撮った方がいいと思った。当時は会社の場所もなく、喫茶店などで企画を進めていた。『魔女』という題材を頂いた時、原作をもとに面白い作品、新しい形のアニメができると確信を持てた。『マーニー』が “静” の作品であるならば、『メアリ』は “動” の作品。もう一本作るなら、『マーニー』とは逆の作品を作りたかった」と意気込みを語った。

 会見当日は、主人公・メアリが正面を向いて大きく配置されたポスタービジュアルを解禁。キャッチコピーには、「魔女、ふたたび」とある。西村氏は、「少女・メアリが “魔女の花” を見つけてしまう話。企画の根幹は、私が、米林監督の得意とするダイナミックなアニメが観たかったこと。そして、魔女をモチーフにし、今の子どもたちに向けた、新しい形の『魔女の宅急便』を制作するに至った。詳細は改めて」と説明した。

 製作は日本テレビほか。原作はメアリー・スチュアートの「The Little Broomstick」。脚本は坂口理子。音楽は村松崇継。

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。