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SK『月と雷』初日挨拶、監督に〝月の土地〟

【FREE】SK『月と雷』初日挨拶、監督に〝月の土地〟

2017年10月11日
 スールキートス配給『月と雷』が10月7日よりテアトル新宿ほか全国公開され、同館の初日舞台挨拶に出演の初音映莉子、高良健吾、草刈民代、監督の安藤尋が登壇した。

 原作は直木賞作家・角田光代の同名小説(中公文庫)。映画『月と雷』は、『海を感じる時』の安藤監督がメガホンをとり、「親と子」「家族」「生活」の意味を根源から問いかけた。

 初日舞台挨拶では、家族愛を知らない主人公泰子役について初音が「脚本を読んだとき、他人事ではないものを感じた。歩んできた道のりは違うけれど、抱えてきた悩み、子どもの頃の傷とかに共感できた。私の両親は岩手(出身)で、子どもの頃は田園風景に思い出が沢山あったので、そこも似ているなと思いながら演じた」と役との共通点を明かした。

 親子役を演じた高良と草刈。高良は「草刈さんと現場であまり御一緒できなかったが、お会いした時に話し、『この人たちは親子だな』『智のお母さんだな』と感じた」とし、草刈も「とてもダメな親子だということが高良さんと共有できたし、2人とも気づけていないところも共有できていたと思う。お互いにそれが面白かった」と述懐した。

 安藤監督はキャスト陣について「そんなに深く役のことを話した記憶はない。それぞれに解釈してもらい、どう感じ取ってくれたかが大きかった。杓子定規に『こういう感じで』とプランを立てるのではなく、それぞれが自分のフィルターを通して役を作ってくれた」と称えた。さらにこの日は、タイトルにちなんでキャスト陣が安藤監督に「月の土地1200坪の権利」をプレゼントする一幕もある等、和やかな雰囲気のイベントとなった。
※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。