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(ODS)松竹『笑う巨塔』中止、宅間氏談話

【FREE】(ODS)松竹『笑う巨塔』中止、宅間氏談話

2013年03月26日

 松竹は、当初5月25日公開を予定していたライヴムービー『笑う巨塔』の公開を中止することを決めた。

 これは、同舞台の撮影を担当した制作プロダクションより、収録素材の一部が技術的な問題により使用できない状態であるとの報告を受け、その後も修復作業を続けて来たが、最終的に公開に適する状態にはならないと判断し、同舞台の製作会社オフィスセレソンと作・演出である宅間孝行氏と協議の上、公開を中止することにした。宅間氏のコメントは次の通り。

宅間孝行
 去年の東京セレソンデラックス解散公演『笑う巨塔』が5月25日に松竹系よりライヴムービーとして公開を予定しておりましたが、残念ながら、中止の運びとなりました。現状で出来る範囲での最高の仕上がりが、お金を取って見せるモノからは程遠い出来上がりになっている、という僕の判断です。今のままのモノをスクリーンで上演する事はお金を払ったお客様に対して失礼だと思いました。かといって、改善を施しようにも、収録時の失敗などで素材が極端に少ない状態で、今以上の作品にはならないというのも判明しました。あってはならないことが起こったのです。それにより、DVDの発売も出来なくなってしまいました。唯一の公開への可能性は、もう一度キャストスタッフが集結し、収録本番に向けてもう一度稽古をしなければならないという以外選択肢がありません。しかしながらスタッフキャストの現状のスケジュールでは、5月25日公開には間に合いません。そして、実際のところ、再集結というのは現実的ではなく、公開日時を延ばしても、公開延期という形で、作品が日の目を見る可能性は低いと言わざるを得ません。楽しみにしていた皆さんには申し訳ない気持ちでいっぱいです。僕自身も、4月から放送のテレビドラマ「間違われちゃった男」、『笑う巨塔』と同日公開の映画『くちづけ』と一挙三作品の映像化を心から嬉しく思い、盛り上がる事を楽しみにしていたので本当に残念で仕方がありません。そして何より、劇団としての解散公演が形として残せなくなってしまった事が悔しいかぎりです。今後は、このような事がないようにしたいという想いを強くするとともに、作品を心待ちにしていた皆さんに、もっともっと喜んで貰える作品を創るべく精進します。そして、必ず新しいライヴムービー公開を目指して行きたいと思っています。これからも応援宜しくお願いします。

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。