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『そこのみ~』モントリオールのコンペ出品

【FREE】『そこのみ~』モントリオールのコンペ出品

2014年04月12日
『そこのみにて光輝く』がモントリオールのコンペ部門出品決定 『そこのみにて光輝く』がモントリオールのコンペ部門出品決定

 4月19日(土)よりテアトル新宿他にて公開される、東京テアトル配給『そこのみにて光輝く』の公開を記念して、原作者・佐藤泰志の母校、國學院大學での限定試写会が10日、渋谷キャンパス百周年記念講堂で行われ、呉美保監督と主演の綾野剛が登壇した。41歳で自ら命を絶った作家・佐藤泰志。第2回三島由起夫賞の候補となった佐藤の最高傑作(河出書房新社刊)が、呉監督、綾野×池脇千鶴×菅田将暉出演で映画化。愛を捨て、生きる目的を見失った男と、愛を諦めた女、ふたりが過ごした函館のひと夏。男が知った女の過酷な日常、底辺で生きる家族の物語を、慈しむような眼差しで描いたヒューマンラブストーリーだ。

 限定試写会には新入生ら大学生が詰めかけ、綾野が登壇すると大歓声があがった。綾野は「主人公の達夫には間違いなく佐藤さんが反映されていて、役に入り込むというよりは、佐藤さんが守護神のように見守ってくれているような感じだった。映画の規模を逆手にとって、この規模だから出来るアプローチをした。共演者との相性も良く、信頼し合って出来た」と語った。呉監督は「達夫たちの男っぽいハードボイルドな心理を知りたかったので、綾野さんにいろんなパターンを演じてもらっていく内に、達夫という人間を教えられているような、幸せな感覚を味わせてもらった。胸がキュンキュンするような恋愛映画を作れたと思う」と述べた。

 なお、当日は重大発表があり、第38回モントリオール世界映画祭ワールドコンペティション部門への出品が決定。自ら報告書を読み上げさせられた綾野は「何かしら評価されて欲しい作品だったので嬉しい。(会場の)みんなにダイブして波乗りしている状態」と、普段見せることのない笑顔で嬉しさを表現。最後に、「影響されること、変化を恐れず、奢らず、媚びず、謙虚に」と就活生へエールを送った。

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。