アスミックＡ「天国からのエール」、“仲宗根さんを感じられた”と阿部寛

　アスミック・エース配給「天国からのエール」の初日舞台挨拶が１日、東京の新宿バルト９で行われ、出演の阿部寛、ミムラ、桜庭ななみ、矢野聖人、森崎ウィン、野村周平、熊澤誓人監督、そしてスペシャルゲストとして主人公のモデルとなった仲宗根陽さんのご夫人・仲宗根美幸さんも登壇した。

　本作は、沖縄の実在の音楽スタジオ「あじさい音楽村」の創設者、仲宗根陽（なかそね・ひかる）さんを阿部が演じた実話の映画化。美幸さんは、初日のために用意したという、スタッフ・キャストへの本作に対する感謝の手紙を持参し、「阿部さんは撮影前からゴーヤチャンプルを練習されたり、実際に主人の通っていた理容室でパーマをかけたり、１日で7kgも減量されたりと、役者魂に本当に感動しました。私たち家族にとって阿部さんはいつまでも“ニイニイ”であり、仲宗根陽です。この映画は、私たちの一生の宝物になりました」と、時おり涙ぐんだ声になりながら読み上げた。

　それを聞いた阿部も思わず目をうるませ、「初めて行ったときに、奥さんが立って出迎えて下さったのを見て、まるで美幸さんの後に仲宗根さんが立っているような感じがしたんです。奥さんを見て仲宗根さんを感じられました。凛としていらっしゃって、『陽をよろしくお願いします』と言ってくださった時に、この映画は何としても成功させたい、仲宗根さんという人物をしっかり演じなければと感じました。今でもあじさい音楽村で、若い子たちが彼の遺志を継いで毎日のように練習したり、朝学校に行く前弁当作りを手伝ったりしている姿を見ていると、本当に仲宗根さんはまだその場所にいてエールを送ってくれているんじゃないかと思う」とコメント。

　映画の舞台となったあじさい音楽村をはじめ、スタッフ、キャスト全員の熱い思いが詰まった感動的な舞台挨拶となった。

（C）2011『天国からのエール』製作委員会