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面白い競馬の新刊「騎手の一分」「社台王朝」(vol.36)

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面白い競馬の新刊「騎手の一分」「社台王朝」(vol.36)

2013年06月28日

 最近、競馬に関する面白い本を2冊読みましたのでご紹介。

 1冊は、藤田伸二騎手が現在の競馬界の問題点を指摘した「騎手の一分」。バカ売れしているようですが、私も本屋で1ページほど読んでから購入即決。非常に楽しい内容でした。

 競馬界は狭い世界。人との関係が特に重要なので、競馬サークル内の人はもちろん、マスコミからも競馬関係者を名指しで批判するような文章は公には出てきません。

 ところが、藤田騎手は平気で福永、川田、岩田といったトップジョッキーに対する思いを書き連ね、先輩である蛯名騎手の最近の乗り方もダメだしする始末。読んでいるこっちが「藤田大丈夫か??」と心配してしまうほどです。

 そのほかにも、競馬ファンが「こうなんじゃないかな~実際どうなんだろ~?」と、色々勘ぐっていたところを、藤田騎手が明かしてくれているので、「スッキリ!」という感じですよ。まあ、あくまで藤田騎手の独断と偏見なので少し距離を置いて読む必要はありますが、とにかく興味深いことばかりです。

 「騎手の一分」はいかにも人気が出そうな内容ですが、もう1冊「『社台王朝』を知ればこんなに馬券が獲れる!」も、コアファン向けながら非常に面白い。

 この本は、社台グループの歴史と現状を細かく説明する前半と、社台馬と厩舎&騎手の相性などをデータ分析する後半の2部で構成されています。正直、後半のデータ分析のところは参考になるか微妙な印象。一方、前半の社台の歴史と現状は非常に面白い、というか勉強になります。

 社台グループ内の対立関係やクラブ馬の振り分け方などを細かく説明してくれるので、断片的にしか知らなかった社台のことを、全て繋ぎ合わせてくれるのです。

 社台がこれまでどう成長し、今の社台ファームVSノーザンファームの構図になったのか、どこに拠点があり、それぞれどのようにその拠点を利用しているのか。クラブに対する考え方もグループ内では違っており、今後競馬を見る上で知っておいて損はない話ばかりですよ。


 さあ、そんな2冊で得たばかり新鮮な情報を踏まえて(?)、今週の重賞予想をサラッと。

 ラジオNIKKEI賞の本命はカフェリュウジン。ちょっと成績にムラがありますが、右回りは2戦2勝。前走は古馬の骨っぽいところと対戦し5着に善戦。しかも今回の斤量は53kgで、最重量馬から3kgもハンデをもらっています。松山調教師も「相当な馬になる」と素質を高く買っているようなので、青田買いで推してみます。

 もう一つのCBC賞はマジンプロスパー。穴狙いとしては、人気上位で、しかも大外枠、トップハンデの58kgと馬券的な妙味は少ない馬ですが、素直に実力を買います。実は昨年もこのレースでは17番に入りましたが、強い競馬で勝っています。しかも今回より0.5kg少ないだけの57.5kgを背負っていました。今回は頭数が落ち着いたため、大外枠と言っても14番。言うほど気にしなくていいのかなと思います。

 去年よりもメンバーにはだいぶ恵まれたと思いますし、最近の戦績を見る限り、スランプからもようやく脱出できそうな雰囲気になってきました。馬体が絞れる暑い時期の方が良いようですし、ここは力でねじ伏せてくれると思います。


平池アイコン(サイト用).gif平池由典(ひらいけ・よしのり) 映画部記者 兼 サイト事業部所属
 映画・DVDの取材を担当しています。“宇宙人が攻めてくる系”映画が大好物。趣味は競馬と映画鑑賞。当コーナーでは、競馬と映画を中心に自由につぶやいていきますので、良かったらご覧ください。

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