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【Vol.14】『スター・トレック』高まる期待

映画部デスクの「映画興行あれこれ」

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【Vol.14】『スター・トレック』高まる期待

2013年08月14日
■公開直前、怒涛の宣伝展開

 パラマウント『スター・トレック イントゥ・ダークネス』の公開が近づいてきた。今週末16日から18日の3日間に先行公開、来週23日から全国公開される。公開に向けて、宣伝が怒涛の展開を見せている。
 日刊文化通信速報でも、先週から今週にかけて、連日のように同作に関する記事を掲載してきた。タイアップキャンペーンの金額換算がパラマウント史上最大規模だったり、雑誌・テレビ・オンライン等で大特集が続々決まっていたりといった内容。今週は監督とキャストが来日。記者会見、ジャパンプレミア、日本科学未来館でのイベントと、来日イベント3連発で、お盆先行公開から本公開まで突っ走る構えだ。
 公開に先立ち、7月中旬、パラマウントの星野有香マーケティング本部長にインタビューをした(月刊文化通信ジャーナル8月号および文化通信.comに掲載 ⇒ インタビューはコチラ)。宣伝を昨年12月に立ち上げて以来、戦略をもって取り組んでいるわけだが、ほぼ全てプランどおりに進んでいることが、インタビューを読んでもらえれば分かると思う。

■シネマイクスピアリの取り組み

 『スター・トレック イントゥ・ダークネス』といえば、シネマイクスピアリに触れないわけにはいかない。同館では番組編成を担当する杉山昌子氏が同作イチオシなのは先月の拙文で触れたが、他にも、トレッキー(=「スター・トレック」シリーズの熱烈なファン)のスタッフがいる。そんな背景もあり、同館では公開に向けて劇場宣伝に力が入る。
 8月10日から劇場の装飾を『モンスターズ・ユニバーシティ』から『スター・トレック イントゥ・ダークネス』に一新した。

(サイト用)エントランス.jpg

(サイト用)うちわ.jpg

(サイト用)13連ポスター.jpg

 2Fのエントランスは特大バナーとキャラクターパネルでフォトロケーションに(写真上)。モニターには同作の映像が流れている。
 人気急上昇中のベネディクト・カンバーバッチが7月に来日した際に記した直筆サイン入りうちわは、前述トレッキーさんの私物であるエンタープライズ号の模型と共に展示されている(写真中)。
 さらに劇場区画の外側、イクスピアリ内の通路「B Way」では13連張りで同作ポスターがズラリと掲出されている(写真下)。
 作品が混み合うお盆興行ながら、バージョン(3D/2D、字幕/吹替)や回数の面でも他館より力を入れるという。まさに“お祭り”のような状況だ。

■興収目標50億円に向けて

 パラマウントが当初目標に掲げた「興収50億円」という数字。これに、どれだけ近づくのか。あるいは超えていくのか。その辺りは、まだ分からない。
 ただ一つ、間違いなく言えるのは、2009年公開の前作よりも宣伝が上手く回っているということ。世界的に大ヒットしているとおり、作品の持つ力は大きい。それに加え、日本市場に対して日本の宣伝チームが確固たる意思を持ってアピールできている。
 その結果として、ヒットの可能性も高まっているのではないだろうか。「夏の大本命」と銘打つSF超大作が、多くの期待を集めているのは、実に頼もしいことだと思う。



松本 貴則(まつもと・たかのり)  映画部デスク 兼 サイト事業部所属

2000年、シネコン担当記者として入社。その後、配給会社などへも取材範囲を広げるが、取材のベースは興行に置いている。2011年から映画部デスク。趣味はスポーツ観戦、読書。





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