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名だたる映画人がカルトムービーを語るDVD (vol.188)

平池記者の「競馬ときどき映画」

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名だたる映画人がカルトムービーを語るDVD (vol.188)

2014年07月23日

ちょっと変わった作品が8月29日にDVDリリースされます。その名も『トレーラーズ・フロム・ヘル』

名だたる映画人が、昔のカルト映画の予告編をネタにマニアックな話をするという内容。もう、この作品の趣旨がマニアックですよね。でも、ジョー・ダンテ、エドガー・ライト、ジョン・ランディス、ギレルモ・デル・トロら豪華メンバーが語っており、なかなか面白い。

みんな、自分の愛するカルト映画をひたすら語るのですが、笑ってしまうのは絶賛だけでないこと。特にジョー・ダンテが辛口で、例えば『大蜥蜴の怪』という怪物映画を「本編ではなく、予告編がオススメだ」と話し、『モンスター・ア・ゴー・ゴー』にいたっては「駄作の中でもランクがあるが、これは最低ランクだ。あまりにひどくて脳細胞が死滅するよ」とコキおろす始末。埋もれていた作品を引っ張り出してきて、わざわざケチョンケチョンにするなんて…。

でも、そこには愛があるのが良いところ。ジョー・ダンテは『新ドラキュラ/悪魔の儀式』について、「駄作なんだがついつい見てしまう」とも語っており、どれも嬉しそうな表情で説明しているのが印象的でした。

あと、『サスペリアPART2』に関してはギレルモ・デル・トロとカリン・クサマの2人が別々に語っているのですが、違う切り口で話しているにも関わらず、結局は2人とも「物語の論理性よりも映像の凄さ」「ダリオ・アルジェントほど自分を通しながら映画を作っている人はいない」という結論に至っているのも面白いところでした。

とにかく出演者の知識が豊富で、「『○○○』はこの作品から影響を受けているんだ」というネタがいっぱい。今、多くの映画人が影響を受けている名作も、やはりどこからか影響を受けているんだなとしみじみ思ったのでした。

そして、本作を見て1番思ったことはこれ。

「ロジャー・コーマンに関する話多いな!」

ジョー・ダンテを中心に、まあコーマンネタの多いこと。やっぱりカルト映画には絶対に必要な存在なんですね。


平池アイコン(サイト用).gif平池由典(ひらいけ・よしのり) 映画部記者 兼 サイト事業部所属
 映画・DVDの取材を担当しています。“宇宙人が攻めてくる系”映画が大好物。趣味は競馬と映画鑑賞。当コーナーでは、競馬と映画を中心に自由につぶやいていきますので、良かったらご覧ください。

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