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2014年公開の映画ベスト10 (vol.243)

平池記者の「競馬ときどき映画」

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2014年公開の映画ベスト10 (vol.243)

2015年01月05日

当ブログで毎年ほそぼそと勝手に発表している「年間マイ映画ベスト10」の2014年版を発表したいと思います。良かったらご覧ください。

日本映画・外国映画別で紹介します。ランキングは個人的な好みによるものなので、偏りがあることをご了承ください。対象は、14年(14年1月1日~12月31日)に劇場公開された作品。私が観た154本(外国映画109本/日本映画45本)の中から選びました。日本映画が少なくてすみません。それではどうぞ!
(ネタバレを含みますのでご注意を)


~日本映画~


第10位: 『スイートプールサイド』
(すね毛を剃るだけこんなに官能的で笑える映像になるとは。須賀健太のド変態ぶりに若干引き気味になりながら楽しめました)



第9位: 『そこのみにて光輝く』
(話題になっていたので期待のハードルが高い状態で観ましたが、綾野剛、池脇千鶴、菅田将暉らの熱演はやはり見応えがありました。重くて辛くて切なくて、でも最後に希望の光が射す素敵な1本)



第8位: 『祖谷物語-おくのひと-』
(撮影賞はこの作品に贈ります。2時間50分の長尺ながら、徳島の秘境・祖谷の美しさを存分に堪能できます。光と影のコントラストが芸術的な作品)



第7位: 『想いのこし』
(日本版「ゴースト」。この題材はずるいですよ…。野球部マネージャーが幽霊となって憧れの先輩を応援しにくる場面には泣かされます)



第6位: 『紙の月』
(宮沢りえ演じる透明感のある女が「颯爽と」堕ちていく様が素晴らしい。池松壮亮とのカラみもドキドキする描写でした。シンセサイザーによる音楽も抜群)



第5位: 『蜩ノ記』
(景色や作法だけでなく、言葉の1つ1つが美しく、そして重い。会話劇なのに全く飽きず、男たちの気高い姿に胸が熱くなります。小泉堯史監督の作品はいつも良いですね)



第4位: 『寄生獣』
(VFXの完成度の高さはもとより、染谷将太とミギーの自然なやりとり、残虐な殺戮場面も非常に良かったです。続編が待ち遠しい。原作未見ですが、人間の身勝手さを考えさせる社会性・哲学性もある作品ですね)



第3位: 『映画ドラえもん 新・のび太の大魔境~ペコと5人の探検隊~』
(リメイク版の中でも最もオリジナルに忠実に描きつつ、最後のペコとのび太の別れをより感動的に描いた素晴らしいリメイク。Kis-My-Ft2の主題歌「光のシグナル」も良かったです)



第2位: 『ぼくたちの家族』
(石井裕也監督の作品が少し苦手でしたが、『舟を編む』と今作でその考えは払拭されました。母の病気を機に家族の崩壊ぶりが明るみになる様が恐ろしく、そこから一致団結して小さな光を見出す展開に心揺さぶられます)



第1位: 『太秦ライムライト』
(時代劇の殺陣がこんなに格好いいものとは。クライマックス、主演の福本清三と松方弘樹の対決は痺れまくりです。東映太秦へのリスペクトに満ち溢れた作品。アメリカで映画を学んだ落合賢監督ならではのセンスも光ります)



~外国映画~


第10位: 『オール・イズ・ロスト~最後の手紙~』
(ロバート・レッドフォードがたった一人で海難事故に遭遇。一難去ってまた一難。言葉を発しなくても、その表情と全てに意味のある行動で、生きようとする気力が伝わります。こういう企画が成立するのが凄い)



第9位: 『猿の惑星:新世紀 ライジング』
(猿と人間の対立、猿の群れ内での抗争、シーザーの苦悩とテンコ盛りの要素をうまくまとめ上げたうえ、大迫力のアクション、マルコムとの友情も感動的に描いています。脚本が凄い)



第8位: 『馬々と人間たち』
(冒頭のアイルランド馬による高速速歩から目が点。交尾までの細かな仕草、海を渡る馬、腹を割いて暖をとる人まで物珍しい描写ばかり。馬との衝撃的な共同生活に光を当てた面白い作品)



第7位: 『ゴーン・ガール』
(妻の失踪を切り口に、感情移入の対象が次々入れ替わる展開の巧さ。先が読めない緊迫感が2時間半続きます。音楽も恐怖を煽る煽る)



第6位: 『フライト・ゲーム』
(リーアム・ニーソンのアクション映画はタダじゃ終わらないですね。最後まで犯人を特定させず、徐々に主人公に疑惑が及んでいく秀逸な展開。少女の腕をつかむクライマックスも痺れました)



第5位: 『オール・ユー・ニード・イズ・キル』
(RPGのように1日をリセット。トムが次々とスキル向上する様が面白く、描かれない場面でどんな行動をしたのか想像できるのも良い。これは設定の勝利ですね)



第4位: 『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』
(タイムトラベルできるという共通の秘密を持つ父と息子の、お互いにしかわからない関係性に胸が熱くなります。ビル・ナイ最高ですね。悪いやつが出てきません。登場人物みんなが愛おしい、ほっこりできる良作)



第3位: 『ローン・サバイバー』
(実話の持つ威力を1番感じた作品。200人のタリバン兵に一斉攻撃される恐怖ったら…“絶望的な状況”とはこのことですね。2度の落下はあまりに痛いし傷も生々しかった。映画館で身もだえしました)



第2位: 『怪しい彼女』
(70歳ばあちゃんが20歳に変身。口の悪さとコミカルな表情で存分に笑わせてもらいました。間のセンスも抜群で、日本人の笑いのセンスと非常に近いです。歌もいいし、オチまで完璧。観ると幸せな気分になれます)



第1位: 『インターステラー』
(この作品の魅力を100%表現する文才はないですが…ただただ凄かったです。クリストファー・ノーラン監督が提示した次元を超越する描写は、CGに慣れて映像への感度が鈍ってしまっている自分に新しい刺激となりました。時間軸のズレ、ワームホールの描き方も、SF的な好奇心を最大限盛り上げてくれます。しかし、それらの全ての斬新な映像・設定が、父と娘の親子愛という普遍的な物語を感動的な結末に至らせるために機能している点が素晴らしい。ハンス・ジマーの音楽も相変わらず腹に響いてきて、映画の緊迫感、壮大さを何倍にも引き上げていました。文句なしで2014年1位です)



以上が私の日本映画・外国映画別の2014年ベスト10です。総合では『インターステラー』を1位に推します。
なお、このランキングに入らなかったものの、好きな作品がまだまだありますので下記します。合わせてご覧ください。

~日本映画~
『WOOD JOB! 神去なあなあ日常』
『思い出のマーニー』
『GET ACTION !!』
『ジャッジ!』
『ジョバンニの島』
『白ゆき姫殺人事件』
『東京難民』
『女体銃 ガン・ウーマン』
『春を背負って』
『映画プリキュアオールスターズ NewStage3』
『土竜(モグラ)の唄 潜入捜査官REIJI』
『るろうに剣心 京都大火編』

~外国映画~
『アナと雪の女王』
『イントゥ・ザ・ストーム』
『GODZILLA』
『幸せのありか』
『ジャージー・ボーイズ』
『スノーピアサー』
『300〈スリーハンドレッド〉~帝国の進撃~』
『ソウォン/願い』
『早熟のアイオワ』
『大統領の執事の涙』
『ダラス・バイヤーズ クラブ』
『チョコレートドーナツ』
『鉄くず拾いの物語』
『トム・アット・ザ・ファーム』
『なんちゃって家族』
『バッド・マイロ!』
『プリズナーズ』
『プレーンズ2 ファイヤー&レスキュー』
『ポール・ヴァーホーヴェン/トリック』
『ホビット 竜に奪われた王国』
『ポンペイ』
『マイ・ブラザー 哀しみの銃弾』
『MUD-マッド-』
『ラッシュ/プライドと友情』
『ワン チャンス』

お付き合いありがとうございました。
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平池アイコン(サイト用).gif平池由典(ひらいけ・よしのり) 映画部記者 兼 サイト事業部所属
 映画・DVDの取材を担当しています。“宇宙人が攻めてくる系”映画が大好物。趣味は競馬と映画鑑賞。当コーナーでは、競馬と映画を中心に自由につぶやいていきますので、良かったらご覧ください。

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