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特集:第24回東京国際映画祭

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特集:第24回東京国際映画祭

2011年10月24日



10月28日
「麒麟の翼~劇場版・新参者~」

 東野圭吾原作、阿部寛主演による人気ドラマの劇場版「麒麟の翼 ~劇場版・新参者~」が、第24回東京国際映画祭に特別招待作として出品され、28日午後にTOHOシネマズ六本木ヒルズで公式上映された。舞台挨拶には、阿部をはじめ、新垣結衣、溝端淳平、田中麗奈、松坂桃李、三浦貴大、菅田将暉の主要キャスト7人と土井裕泰監督がそろった。

 本作は、TBS系で昨年春に放送され初回21%、平均15・2%(ビデオリサーチ調べ・関東地区)と高視聴率を誇った連続ドラマ「新参者」と今年1月のスペシャルドラマ「赤い指」の続編にあたるもの。日本を代表する推理作家の東野がデビュー当時から書き続けてきた原作“加賀恭太郎シリーズ”から、最新作にして最高傑作と呼ばれる「麒麟の翼」(講談社刊)を映画化した。阿部演じる切れ者の刑事・加賀恭太郎がスクリーンで最大の難事件に挑む。東京・日本橋で起こった殺人事件の謎をめぐる一級のミステリー・エンタテインメントであり、心に迫る感動の物語(129分)。

 阿部、黒木メイサらドラマでお馴染みのメンバーに、新垣、中井貴一といった新たな面々が加わり劇場版ならではの豪華キャストが実現した。また、「いま、会いにゆきます」「涙そうそう」「ハナミズキ」などの感動作の名手・土井監督をはじめとした強力スタッフ陣の手椀により、ドラマファン以外も納得させる作品に仕上がった。脚本は櫻井武晴。主題歌はJUJUの「sign」(ソニー・ミュージック アソシエイテッドレコーズ)。東宝配給で、来年1月28日(土)より全国公開される。

阿部寛 「新参者」がいよいよ映画になって帰ってきました。家族の絆の話です。どこの家庭にでも起こりそうなささいな出来事から事件が起こります。人間の内面を掘り下げる加賀恭太郎の洞察力の鋭さの一方で、加賀自身の家族の確執も表面化します。極上のミステリーで見応えありますよ。

土井監督 このシリーズの魅力は、一流のミステリーでありながら、誰にでも思い当たる人間ドラマであるということです。(劇場版にあたり)物語をスケールアップするのではなく、より人を深く描くことで大きな作品とすることを目指しました。ドラマとまた違ったひとつの作品として楽しんでもらえるはずです。

「麒麟の翼」.jpg
(左より田中、溝端、阿部、新垣、松坂)



10月28日
セミナー「成功する地域コンテンツ産業育成のポイント」

 23日から六本木ヒルズ森タワーで開催された「ユニジャパンエンタテインメントフォーラム」(主催:経済産業省、公益財団法人ユニジャパン)の最終日となる28日、「成功する地域コンテンツ産業育成のポイント」が40Fセミナースペースで行われた。

 モデレーターを「Creative Market Tokyo 2011」審査員長の藤井雅俊氏が務め、福岡コンテンツ産業振興会議の澤卓志氏、財団法人沖縄県産業振興公社産業振興部 ハンズオンマネージャーの杉浦幹男氏、一般社団法人札幌・北海道コンテンツ戦略機構理事長の井上俊彦氏が登壇した。

 はじめに澤氏がプレゼンし、福岡がソフトウェアで大きなポテンシャルを持っている地域であることをアピール。県内コンテンツ産業の現状と課題、目標、そしてコンテンツ制作支援スキームについて、さらに今年新しくオープンした福岡県Ruby・コンテンツ産業振興センターやコンテンツ関連の各賞実施について説明した。

 次に杉浦氏が登壇し、「地域コンテンツ産業振興と『お金』について」をテーマに、沖縄文化等コンテンツ産業創出支援事業であるコンテンツファンドなどについて紹介。

 井上氏は、「観光産業とコンテンツ産業の接点」をテーマにプレゼン。札幌・北海道コンテンツ戦略機構や他国との戦略的な関係性を構築するパブリック・ディプロマシー、その戦略の傾向と対策、そして、資金循環(投資・権利)と地域コンテンツ戦略(観光・物産への憧れ・誘導)についての考えを述べた。

 続いて、ティーチインが行われ、「成功する地域コンテンツ創生とは?」、「地域コンテンツの定義とは?」などについてそれぞれ考えを述べ、藤井氏がまとめた「産業基盤と情報のコンテンツ権利テーブル設定」、「地域コンテンツの内包される資質・地域財産とは」、「地域コンテンツの知的財産の流動性ファイナンス」、そして「地域プロデューサーとは」、「地域連携の可能性と課題」についての概念が示された。

「地域コンテンツ産業育成」.JPG
左から藤井氏、澤氏、杉浦氏、井上氏

※詳細は後日『文化通信.com』に掲載予定。



10月30日
「マネーボール」

 ソニー・ピクチャーズ配給「マネーボール」が10月30日、第24回東京国際映画祭でクロージング上映され、ベネット・ミラー監督、レイチェル・ホロビッツプロデューサーが上映前舞台挨拶を行った。

 本作は、常識を打ち破る理論で野球を変えた、ひとりの異端児の闘いを描く感動の実話。主演はブラッド・ピット。ミラー監督は「東京国際映画祭にお招き頂いて嬉しく思います。今回の上映がアジアで最初の上映です」と挨拶し、「まずは観て頂き、自分と映画の繋がりを感じ取ってほしい」とコメント。ホロビッツPも「(主人公の)ビリーはアメリカで有名人だけど、世界では知られていない。新しい気持ちで、野球に興味のない人も観てほしい」と語った。11月11日(金)より全国ロードショー。

「マネーボール」舞台挨拶.jpg
(左よりホロビッツP、ミラー監督)



10月30日
クロージングセレモニー

 第24回東京国際映画祭のクロージングセレモニーが30日、TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、各受賞作品・受賞者が発表された。コンペティション部門のグランプリ(東京サクラグランプリ)は、仏映画「最強のふたり」(監督:エリック・トレダノ/オリヴィエ・ナカシュ)が受賞。また、「最強の~」とグランプリを争った日本映画「キツツキと雨」(監督:沖田修一)が審査員特別賞を受賞した。

沖田監督.jpg 「最強の~」は、相反する性格の二人がぶつかり合い、友情を深めていくヒューマンドラマ。本国公開のプロモーション活動のため来日できなかった本作の両監督は、ビデオメッセージで「この信じられない本当の物語を選んでくださってありがとうございます。数ヵ月後の日本公開に合わせて来日することを約束します」とコメントした。 また、「最強の~」と「接戦だった」(キース・カサンダー審査員)という「キツツキ~」の沖田監督(=右写真)は「コンペ部門で唯一の日本映画なのでプレッシャーだった。この映画に携わってくださった皆さんありがとうございました」と感謝の言葉を述べた。審査委員長のエドワード・R・プレスマン氏は総評で「異なる文化や階級のぶつかり合い、そういった混沌した世界を表現している作品が多かった」と今回の傾向を挙げ、グランプリ作品に関しては「技術と芸術性に長けた作品」と論評した。

 また、閉会の挨拶に登壇した依田巽チェアマンは、「来年は第25回という記念すべき年。ホップ・ステップ・ジャンプから、今年は作品力の向上と、確実に進化しているので、来年にぜひご期待頂きたい」と話し、今回のテーマである「Believe!The Power of Films.(信じよう。映画の力。)」と声を上げ、式を締めくくった。

東京国際映画祭クロージング.jpg



受賞結果一覧

■コンペティション

東京サクラグランプリ  『最強のふたり』

審査員特別賞  『キツツキと雨』
最優秀監督賞  リューベン・オストルンド『プレイ』
最優秀女優賞  グレン・クローズ『アルバート・ノッブス』
最優秀男優賞  フランソワ・クリュゼ/オマール・シー 『最強のふたり』
最優秀芸術貢献賞  『転山』/『デタッチメント』
観客賞  『ガザを飛ぶブタ』

■natufal TIFF supported by TOYOTA
TOYOTA Earth Grand Prix  『鏡は嘘をつかない』
審査員特別賞  『ハッピー・ピープル タイガで暮らす一年』

■アジアの風
最優秀アジア映画賞  『クリスマス・イブ』
アジア映画賞 スペシャル・メンション  『鏡は嘘をつかない』/『TATSUMI』/『ラジニカーントのロボット(仮)』

■日本映画・ある視点
日本映画・ある視点 作品賞  『ももいろそらを』


各種データ

●「第24回東京国際映画祭」
劇場動員数 41,648人
総上映回数 315回(昨年は275回)
共催/提携企画動員数 172,231人
グリーンカーペット・アリーナ等イベント 約20,000人
プレス登録 約1,400件(うち海外は約300件)
TIFF ARIGATO プロジェクト寄付金 1,135,945円
トルコ地震義援金 161,253円

●「TIFFCOM」
出店数 226団体(20カ国・地区)
バイヤー数 約800人
来場者数 約20,000人
ユニジャパンフォーラム動員数 約2,100人




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