【注目!!】松竹株式会社:洋画等の海外映像コンテンツの買い付けメンバーAFCNet10年の評価と反省、これからの10年―

昨年に引き続き、アジアの映画・映像産業政策責任者が一堂に集う「2011 アジア映像政策フォーラム」(AFPF)と、アジア及び世界のフィルムコミッション(FC)と映像技術企業が各地域を広報し、最新技術動向などを紹介する映像産業博覧会「BIFCOM2011」を、「第16回釜山国際映画祭」開催中(10月6日~14日)の10月9日~13日にかけて取材した。そのレポートを写真と共に振り返る。(取材・文・写真:和田隆)



BIFCOMには、日本からジャパン・フィルムコミッション(JFC)、福岡、姫路、北海道、兵庫、北九州、神戸、長崎、沖縄、大阪、佐賀、下関の各FCに加え、日本映画撮影監督協会、ハリプロ映像協会が参加。各地域が撮影の誘致や、最新技術などをアピール。一般向けに、オープン・セッション「私の小説、私の映画」と、「映画と脳科学:〈脳〉で見る映画」も行われた。AFMには、ユニジャパン、SDP、日本テレビ、角川書店、ショウゲート、松竹、東宝、東映、鈍牛倶楽部、ピクチャーズデプト、ギャガ、クロックワークスなどがブースを出展した。

また今年は、08年10月の着工式から3年を経て、9月29日に海雲台区佑洞のセンタムシティ地区に、釜山国際映画祭(BIFF)のメインシアターとして釜山シネマセンター(BCC)がオープン。BEXCOから歩いて10分ほどにあるBCCは9階建てで、5万4335㎡の敷地に1624億ウォンを投じて建設された。多目的のパフォーマンスアートセンターや、シネマコンプレックス3カ所を備えた本館「シネマウンテン」、BIFF事務局とメディアセンターのある「BIFFヒル」、アミューズメント施設の「ダブルコーン」で構成され、BCCで最も目立つ「ビッグルーフ」が異彩を放っていた。




釜山シネマセンター内部


また、歩いて5分ほどの近隣には、CGVセンタムシティ(写真下左)、ロッテシネマ・センタムシティ(同右)があり、BIFF出品作品はこの3か所と、海雲台のMEGABOXで上映された。


CGVセンタムシティ内フロア
なお、夜には「BIFCOM2011」のオープニング・セレモニーが海雲台にあるノボテル・アンバサダーホテル中庭で行われ、多くの関係者が参加した。釜山国際映画祭のフェスティバル・ディレクター、イ・ヨンカン氏(写真下左の中央)、釜山フィルム・コミッションのオ・ソクグン運営委員長(同右)らが挨拶し、開幕を宣言した。

11日、AFPF開幕式で冒頭、釜山広域市副市長が登壇し、「4回目を迎えるAFPFは、アジアの映像文化の発展に貢献してきた。今回も現状の発表と、未来への役割と方向について有意義な成果が出されることを期待している」と開幕を宣言。
マラミス氏(写真右)は、「1967年に発足したASEAN協力体の紹介と活動事項を発表し、映画産業の活性化のために、アジア地域間の交流や戦略的、協力可能な法案について意見交換をしていきたい」と挨拶した。さらに、アジア10ヵ国(カンボジア、香港、インドネシア、日本、韓国、ラオス、ミャンマー、ネパール、フィリピン、タイ)の映像政策責任者が紹介され、基調講演が行われた。
さらに文化庁では、「より一層日本映画を振興するため、国内の各FCが蓄積している情報をネット上に集約し、国内外に情報提供していくデータベースを構築すると共に、映画の国際化・海外発信が非常に重要だと考えており、今年から国際共同製作映画に対する支援制度を新たに始めた。この制度でより魅力的な映画製作が行われると同時に、映画を通じた交流が活発になり、相互理解が進むこと、また今回のフォーラムでも各国と情報交換できることを期待している」と語った。
そして、「今までは個々の地域別でプロモーションをしていたが、近年の技術革新は激しく、ネットによって、いかなるところからでもロケーションスポット情報を得られるようになるなど、どういう規制緩和をすればスムーズに撮影が進むのか、我々も対応していかなければならない」と述べ、これまでの札幌・北海道コンテンツ戦略機構(旧札幌フィルムコミッション)の活動と、新たに行っているプログラム、ビジネスマッチングについて具体的な事例をあげて紹介。「映画の持つ力を地元の経済とどう結びつけていくか、同時に映画産業はいかに資金を集めるかで、いかに産業と結びつけるかがFCの最大のテーマだ」とした。