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ndjc2015、合評上映会で短編4本を披露

【FREE】ndjc2015、合評上映会で短編4本を披露

2016年02月20日
「ndjc2015」合評上映会、中央は富山省吾スパーバイザー 「ndjc2015」合評上映会、中央は富山省吾スパーバイザー

 NPO法人 映像産業振興機構(VIPO)が実施・運営する文化庁委託事業「ndjc 2015:若手映画作家育成プロジェクト」では、製作実地研修の集大成として、35ミリフィルムでの短編4作品を制作した。業界関係者を主な対象とする合評上映会が、18日に丸の内TOEI①で開催された。

 同企画は06年にスタートし、今年度で10年目の節目を迎えた。今年度は過去最高の43団体、76人が応募。その中から15人を選出し、8月に行ったワークショップでは5分間の短編を制作。その結果として4人の若手が製作実地研修に進んだ。

 当日の上映作品は、佐藤快磨監督『壊れ始めてる、ヘイヘイヘイ』(制作プロダクション:アスミック・エース/主要キャスト:太賀)、ふくだももこ『父の結婚』(ブースタープロジェクト/ソニン)、藤井悠輔『罪とバス』(東映東京撮影所/阿部進之介)、堀江貴大『はなくじらちち』(東宝映画/森下能幸)。舞台挨拶ではそれぞれが作品に込めた想いを語った。

 富山省吾スーパーバイザーは「記念すべきこの年を、皆さまのおかげで迎えられた。10年の間にフィルムで撮るということは稀少になっていった。そんな時代の中でも多くの出身者たちが、次なるステップへと踏み出してくれている。昨年で言えば、松永大司『トイレのピエタ』、岨手由貴子『グッド・ストライプス』、小林達夫『合葬』が劇場公開された。今年も、秋に中野量太『湯を沸かすほどの熱い愛』が控えている」と話し、さらに続けて、「ここに立っている4人は『一番自分がしたいことは何か』ということを問われ続けた。私はこの4人はそれを実現できたと思っている。この場での出会いをもとに、劇場用映画制作の道へと進んでいってほしい」とエールを贈った。

 松谷孝征VIPO理事長は「9年間で48人の作家が製作実地研修に参加した。人材育成は難しいもので、10年目にして、やっとその成果が出てきたのではないかと思う」と語り、関係者各位に感謝の言葉を告げた。閉会後には、名刺交換会が執り行われ、各監督の前には業界関係者らの列がなしていた。

 なお3月5日~11日に東京のユーロスペース、19日~25日に大阪のシネ・リーブル梅田で公開される。配給はVIPO。

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。