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第91回キネマ旬報賞表彰式、星野社長が挨拶

【FREE】第91回キネマ旬報賞表彰式、星野社長が挨拶

2018年02月14日
 2017年(第91回)キネマ旬報賞表彰式と懇親パーティが、12日(月・祝)午後文京シビックホールで開催された。星野晃志キネマ旬報社社長の挨拶をはじめとする受賞者のコメントは次の通り。なお、受賞作品及び受賞者は既報(本紙1月17日付)の通り。

星野晃士社長 キネマ旬報は、読者の皆様、関係各位のお陰を持ちまして今年7月創刊99周年を迎えます。日本で初めて映画が上映されて13年後の1919年創刊、この表彰式も創刊5年後の1922年にスタート、戦争中の中断はありますが、91回目を迎えることが出来ました。近年では小学生を対象にした映画感想文コンクールやビデオ屋さん大賞の表彰にも取り組んでいます。先程も話しましたが、今年7月で創刊99周年を迎え、来年100周年を元気溌剌で迎えられるよう私も含めスタッフ一同精進してまいります。

有賀高俊リトルモアプロデューサー(日本映画作品賞『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』) キネマ旬報の関係者の皆様、映画を愛するファンの皆様、ベストワンに選んでいただき感謝申し上げます。そして本作に携わった全ての関係者に感謝申し上げます。本日頂いた名誉ある賞を糧にこれからも映画を作り続けること、皆様に届けることがプロデューサーである私の責任だと実感していますし、大切な仲間とこの場に帰ってこられるよう邁進するつもりです。

波多野文郎ロングライド社長(外国映画作品賞および監督賞『わたしは、ダニエル・ブレイク』) ケン・ローチは80歳を過ぎて引退宣言していた中でこの映画を撮りました。いろいろな思いがありこの映画を撮りましたが受賞の知らせを本人に伝えたところ本当に心から喜んでいました。この受賞をきっかけにもう1本撮ってくれることを楽しみにしてください。

大林宣彦監督(監督賞『花筐/HANAGATAMI』) キネマ旬報さん、そして映画を愛する皆様ありがとうございます。そして今年でキネマ旬報賞が91回を迎えたこと、映画の歴史をずっと記録してくださったことは素晴らしい。記録は風化しますけど、観たことで映画は記憶になるのです。記憶は風化しません。いつまでも残るのです。私は風化しないジャーナリズムこそが映画だと思っています。映画で歴史を変えることは出来ませんが、歴史の未来を変えることは出来るのです。歴史の未来とは、もう戦争がない平和な時代。それを皆で手繰り寄せようという素晴らしい映画の力を皆さんが見せてくださりました。(中略)こうして皆さんに誉めていただきますと、約束しますが新藤兼人先輩が99歳まで映画をお作りになったので、私も長生きして平和が続いていますのであと30年は映画を作っていきたいです。
※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。