閲覧中のページ:トップ > 映画ニュース >

コロリド初長編アニメ『ペンギン~』8月公開

【FREE】コロリド初長編アニメ『ペンギン~』8月公開

2018年03月02日
『ペンギン・ハイウェイ』製作発表会見(左より石田監督、北、蒼井、原作者の森見) 『ペンギン・ハイウェイ』製作発表会見(左より石田監督、北、蒼井、原作者の森見)

 東宝映像事業部配給、スタジオコロリド第1回長編アニメーション映画『ペンギン・ハイウェイ』の製作発表会見が1日、東京・有楽町の東宝本社会議室で行われ、石田祐康監督、声優を務めた北香那、蒼井優、原作者の森見登美彦が出席した。

 スタジオコロリドは、短編アニメ『フミコの告白』で第14回文化庁メディア芸術祭優秀賞を受賞した石田監督と、スタジオジブリ出身の新井陽次郎を中心に、20代の新進気鋭のクリエイターが集まったスタジオ。13年に18分間の『陽なたのアオシグレ』で石田が劇場監督デビュー。15年に新井が短編『台風のノルダ』で劇場アニメーション監督デビューを果たした。今回の『ペンギン・ハイウェイ』では、石田が監督、新井がキャラクターデザインを手掛けている。

 原作は、『夜は短し歩けよ乙女』など多くの代表作を持つ森見の同名小説で、少年のひと夏の成長を独特の世界観で瑞々しく描く青春ファンタジー。石田監督は「原作を読んだ時、子どもってこういうことやるよな、考えるよな~と思い、ググっと感じ入った。例えば、子どもたちが川の水源を求めて町中を探検するところは、自分もやったことがあるので懐かしい気持ちになった」と作品に共感したポイントを熱心に語り、当初映像化に抵抗があったという森見は「監督の原作への熱意を感じて、大丈夫だろうと。監督と話し、絵コンテを見せてもらうことで、それは確信に変わり、素敵な作品になるだろうと思っている」と石田監督への厚い信頼を口にした。

 4年生の主人公「アオヤマ君」役をオーディションで射止めた北は、これが声優初挑戦。「声優は憧れで、役が決まった時は感極まって泣いてしまった」と振り返り、「アオヤマ君の口に動きに合わせるのが難しい。声優さんは本当にすごい」とアフレコで苦労したエピソードを語った。アオヤマ君が通う歯科医院の「お姉さん」を演じた蒼井は、「何か難しいなと思っていたら、小さい子を引っ張る役を(これまで)やったことがなかったことに気づいた。新しいチャレンジをさせて頂いた」と、苦戦しながらも自身の新境地となる役柄を楽しんでいる様子を見せた。

 最後に石田監督は、「今までは小さなスタジオで小さな短編やCMを、細々と一生懸命やってきたが、幸運にも素晴らしい原作と女優さんとご一緒し、大きな舞台で作品を作ることができて嬉しいと同時におっかない(笑)」と素直に今の気持ちを述べ、終始緊張した面持ちを見せながら「この緊張を吹っ切って、やるだけやってやろうという気持ちでいる」と作品に懸ける想いの強さを語った。8月より全国公開。

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。