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アジア三面鏡、行定監督、松永監督ら会見登壇

【FREE】アジア三面鏡、行定監督、松永監督ら会見登壇

2018年10月05日
 国際交流基金アジアセンター、ユニジャパン(東京国際映画祭)は、アジア気鋭の3監督がひとつのテーマをもとに撮るオムニバス「アジア三面鏡」プロジェクトを進めている。今年の第31回東京国際映画祭では第2弾『Journey』をワールドプレミア上映、また2016年の第1弾『リフレクションズ』とともに劇場公開する。3日、日本外国特派員協会の会見に第1弾の行定勲監督、第2弾の松永大司監督、久松猛朗フェスティバルディレクター、安藤裕康国際交流基金理事長、安藤絋平「JAPAN NOW」部門プログラミングアドバイザーの5氏が登壇した。

 この日、安藤裕康国際交流基金理事長が「国際交流基金では特にアジアとの関係を重視している。そういう流れの中で、TIFFと協力して2年前、3話からなる本オムニバス企画を作った」と成り立ちを説明した。

 行定監督が手掛けた第1弾の1篇『鳩 Pigeon』は8月に亡くなった故・津川雅彦さん最後の主演作。行定監督は「津川さんは(ロケ地の)マレーシアのスタッフ、キャストにとても愛されていた。僕も彼らも津川さんと一緒に仕事できたことは誇り」と追悼の意を込めた。また、企画については「ヤスミン・アハマドという女性監督がいらっしゃり、2009年にお亡くなりになっているが、彼女から知ったマレーシアの良さ、マレーシアで映画を制作してきた多くの方々が築いてきた情緒と私の作品が融合されるのが楽しみだった。その国の良さに触れ、イライラせず一緒にやれることに慣れてくると、撮影が楽しくてたまらなかった」と振り返った。

 第2弾でミャンマーロケの『碧朱』を撮った松永監督は「ミャンマーで撮影する前に、長編2作目のハワイ撮影の経験が大きく、今後の映画作りにおいてどういう道を模索していくか、海外クルーと一緒に作ることは自分自身の作家性を広げていく一つの可能性だと思った。今作の撮影クルーは中国、インドネシア、ミャンマー、イギリスと様々な国のメンバー。日本の考え方が違うことが多く、言葉が通じないことも。もっと自分がそうした環境で映画作りを勉強して成長していきたい」とコメントした。

 第1弾が10月12~18日、第2弾が11月9~15日、新宿ピカデリー、大阪なんばパークスシネマ、名古屋ミッドランドスクエアシネマで劇場公開。配給はマーメイドフィルム。
※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。