(19時05分)放送★新着ニュース19年2月22日

★美術関連25社が参加し匠の技等を展示・披露
　音楽番組「Ｌｏｖｅｍｕｓｉｃ」セット公開
　フジ「フジテレビジュツ博」22日開幕し盛況（19時05分更新）

　フジテレビ美術制作局は22日、テレビ美術のプロによる新たな美術祭イベントとなる「フジテレビジュツ博」をフジテレビ本社内で開幕し、番組セットをはじめ、最新技術や匠の技の数々などを披露した。
　同催しは、フジテレビ美術の主要協力会社25社が出展し、関係者も多数来場する催しとなったが、テレビ美術に興味のある学生など一般応募者１２００名を招待して開催される形（事前登録制／入場無料）となり、会場は多くの来場者でにぎわった。翌23日までの２日間にわたって開催。
　開催内容としては、本社22階フォーラム等で主要各種展示を行ったほか、現在も全国ネットで放送中の音楽番組「Ｌｏｖｅ　ｍｕｓｉｃ」の実物セット２つをスタジオで公開し、テレビ美術のプロとアナウンサーによるパネルディスカッションも実施、さらに、話題のＡＲスポーツ「ＨＡＤＯ」のリアル体験コーナーも用意するなど、盛り沢山の内容が用意された。各種展示では過去最大規模のコラボ展示を実施。また一般の方々にもより楽しんでもらえるよう、テレビ美術関連の業界用語等を紹介するパネル展示も用意し、クイズ企画も行なった。主な展示概要は次のとおり。

▼誰も見たことのない世界に１台だけのピアノ「サンフォニックス（楽器・ＰＡ）×東宝舞台（大道具）」＝金色の珍しいピアノが、立体スチロールアートと共演。
▼昭和の懐かしい居酒屋を再現「テレフィット（装飾）×ダダ（大道具）」＝建物の質感から、店内の一つ一つの品までを、大道具、装飾の技で再現した。
▼ＨＰ『フジテレビジュツのヒミツ』との連動企画＝チトセアート（大道具）は「梅沢富美男のズバッと聞きます！」で使用している手動仕掛けの扉を展示。テルミック（電飾・特殊装置）は「ジャンクＳＰＯＲＴＳ」セットの中でも特徴的な、地球儀のセットを展示。野沢園（植木装飾）は、「Ｌｏｖｅ　ｍｕｓｉｃ」の大きなアーチ型の木のシャンデリアをスタジオ内に展示。この他にも、ＨＰに掲載している作品を多数展示している。
▼ＴＶ美術一線で働く人物にクローズアップ＝松竹衣裳（衣裳）、東京衣裳（衣裳）、山田かつら（メイク）、マエヤマ（建具）、京阪商会（持道具）、興進電化（電飾）他、一線で活躍するスタッフを紹介するＶＴＲ「美術の仕事人（シゴトビト）」を作成し、会場内各所で上映。
▼音楽番組「Ｌｏｖｅ　ｍｕｓｉｃ」に係る主要７社＝エスケイシステム（アートフレーム）、テルミック（電飾・特殊装置）、ナカムラ綜美（アクリル装飾）、東京特殊効果（特殊効果）、野沢園（植木装飾）、京花園（生花装飾）、サンフォニックス（楽器・ＰＡ）の７社が、「Ｌｏｖｅ　ｍｕｓｉｃ」セット前にブースを展開。実物セット等を各担当が紹介。
▼デジデリック（ＣＧ）は、バーチャルユーチューバー他ＣＧ新技術を紹介。
▼千葉洋行（特殊美術）は、実際に番組で使用した着ぐるみ・被り物を展示。
▼國新産業（大道具）は、スチロール造形の大作品から小作品まで新作を発表。
▼ヤマモリ（アクリル装飾）は、映画「マスカレード・ホテル」で使用した道具（実物アイテム）を展示。
▼ＫＦライズ（装飾・小道具）は、ドラマセットの一部を再現（「コンフィデンスマンＪＰ」の〝ダー子の部屋〟、「グッド・ドクター」の〝プレイルーム〟など）。
▼コマデン（電飾）は、電飾ショーを実施。
▼インターナショナルクリエイティブ（ビジョン・ＬＥＤ）は、話題のＡＲスポーツ「ＨＡＤＯ」の大モニタリアル体験などを実施。
▼テレサイト（ＣＧ）は、ＣＧクロマキーを使った、実際の番組のトークシーンの合成秘技を紹介。
▼東宝舞台（大道具）は、スチロール造形を実演で紹介。
▼チトセアート（大道具）は、近未来イメージの中に、〝汚し〟技術を駆使したトイレを融合したセットを展示。
▼東京特殊効果（特殊効果）は、罰ゲームでおなじみのビリビリ椅子体験コーナーなども実施。

　また、00年前後に大人気となった、「みなさんのおかげでした」発の音楽ユニット「野猿」のメンバーの、平山晃哉氏（ナカムラ綜美所属）、飯塚生臣氏（東京特殊効果所属）、半田一道氏（番組スチールを手掛けるダイアカラー所属）の３人も会場内にいて、本業をアピールしていた。
　フジテレビ美術制作局ではこれまでに、美術協力会社の技を披露する関係者向けの「美術ＥＸＰＯ」や、セットデザイナーの作品を紹介する「デザインフェスティバル」などを社内で実施してきた実績があるほか、17年・18年には横浜の放送ライブラリーで「セットデザインのヒミツ展」を開催するなど、広く一般の方へ向けても、テレビ美術の魅力を伝える企画展を実施してきた実績がある。また昨年３月からは、テレビ局として初めてテレビ美術に特化したホームページ「フジテレビジュツのヒミツ」を開設し、美術のプロたちの仕事の一端を紹介している。これら取り組みを踏まえ、ホームページ「フジテレビジュツのヒミツ」のリアル版となる催しとして、「フジテレビジュツ博」を開催することになった。