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現代ぷろ、山田火砂子監督『一粒の麦』製作

【FREE】現代ぷろ、山田火砂子監督『一粒の麦』製作

2019年03月23日
 現代ぷろだくしょん製作・配給『一粒の麦 荻野吟子の生涯』の製作発表記者会見が、22日(金)午後銀座・伊東屋内で若村麻由美、山本耕史、渡辺梓、山口馬木也、綿引勝彦、山田火砂子監督らが出席して行われた。

 作品は、明治時代、埼玉県熊谷市に生まれ日本初の女性医師になり、婦人運動家としても活動、夫とともに北海道に渡り開拓にも取り組んだ荻野吟子の生涯を映画化。スタッフは、製作総指揮・監督:山田火砂子、脚本:重森孝子・山田火砂子・来咲一洋、撮影:髙間賢治ら。キャストは、ヒロイン・荻野吟子に若村麻由美、父に綿引勝彦、夫に山本耕史、他に賀来千香子、佐野史郎、渡辺梓、山口馬木也、磯村みどりらが共演。撮影は4月クランクイン、埼玉県を中心にロケし、8月に完成。今秋9月全国公開予定。

山田火砂子監督 現在騒がれている、女性の地位を低くし、男性の地位昴揚に力を入れている医学大学がございます。明治時代に日本は逆戻りしたのかとビックリすると同時に、まだまだ女性の地位は低いのだと思いがっかりしました。荻野吟子は結婚した旦那から性病をうつされますが、当時の医者はすべて男性でしたので、女性は医者に行くのを嫌がりなかには自殺する人もいました。そんな中で荻野吟子は日本初の女医になるという信念の強さは、一つの道に進むためにすべてをなげうって戦い抜いて30代半ばで亡くなりました。日本の悪い風習、男尊女卑という中で戦い抜いた一生でした。いまの女性よりも明治の女性のほうがずっと強いんじゃないかなと私は考えました。ぜひこの映画を見て、女がもっと強くなって立派な女性が誕生してほしいという思いからこの映画を作ります。(87歳で女性監督最長老について)新藤兼人監督よりも上の100歳を超えるまで映画を撮っていきたいです。

若村麻由美 今回初めて山田火砂子監督の下で作品に参加させていただきます。これまで山田監督の情熱をそそいできた作品を見てきまして、その中でも今回の荻野吟子をやらせていただけるというのは本当に光栄に思っています。明治を生きた女性がいまを生きる女性の応援歌になると確信していますし、荻野吟子の情熱とともに山田火砂子監督の情熱に打たれました。

山本耕史 僕も監督とは初めてなのですが、お話をうかがって本当に荻野吟子さんそのもののような理想というか力強い思いや信念がいま感じ取れて、監督についていけば心配ないという力強い、心強い気持ちになりました。ぼくの演じる志方之善は志が高く、(役の中で)力強く生き抜きて行きたいと思っています。

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。