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WOWOW「大林宣彦&恭子の~」17日放送

【FREE】WOWOW「大林宣彦&恭子の~」17日放送

2019年11月16日
 WOWOWは、オリジナルドキュメンタリー・ノンフィクションW「大林宣彦&恭子の成城物語【完全版】~夫婦で歩んだ60年の映画作り~」を17日午前10時より放送する。

 尾道三部作『転校生』『時をかける少女』『さびしんぼう』をはじめ、数多くの作品を世に出し、新作『海辺の映画館‐キネマの玉手箱‐』の公開が控える大林宣彦監督と、その妻でプロデューサーの恭子。2人が成城大学の学生として出会い、共に映画を作り続けてきた60年間を、関係者・本人たちへのインタビュー、新作の制作の様子、貴重な映像・写真を織り交ぜながら描いている。

 11月1日、第32回東京国際映画祭で上映。上映後、企画・構成を手掛けた犬童一心と演出・撮影を務めた高橋栄樹によるティーチインを実施。

 ティーチインで犬童は、「僕がPFFに入選したときの審査員が大林さんだったので、10代から知っている」と語り、「友人だった栄樹さんが大林さんを撮りたいと言っていたが、大林さんの今を撮るのはどうしても最近の映画の印象から、“反戦の映画作家”だけで言われることも多い。それはとても分かりやすいが、でも僕からすると大林さんってそれだけの人ではない。19歳の頃から知っている8ミリ映画の先輩。だから僕が撮るなら恭子さんとの話だと思った」と企画の発端を明かす。

 続けて犬童は、「初めて事務所に行った時から迎えてくれたのは恭子さん。僕が完成した16ミリ映画を見せようと、編集中の大林さんを待っていた時に相手をしてくれたのも恭子さん。夫婦で映画をつくり続けてきた2人って珍しいから、奥さんと一緒にやってきたという視点がなく語っても、僕の中では偏ったものに見えてしまう。それでこういう形に」と理由を語る。

 撮影現場について高橋は、「実はかなり体調が悪くなって倒れられたときがあった。あの時は、カメラを回せるはずもないなと思ったが、恭子夫人から『今、宣彦がカメラを回した方がいいと言っていたわよ』と。それで撮らせていただいた。そういう瞬間でも映画作家であられるんだなと思った。その後、編集に戻られたが、そのバイタリティというか、執念はすごいなと思った」と振り返った。
※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。