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東宝『ラストレター』披露、岩井監督登壇

【FREE】東宝『ラストレター』披露、岩井監督登壇

2019年12月21日
『ラストレター』完成披露試写会(左より岩井監督、広瀬、松、森の各氏) 『ラストレター』完成披露試写会(左より岩井監督、広瀬、松、森の各氏)

 東宝配給『ラストレター』の完成披露試写会が19日、東京・内幸町のイイノホールで行われ、岩井俊二監督、出演の松たか子、広瀬すず、森七菜が舞台挨拶した。

 岩井監督の出身地である宮城を舞台に、手紙の行き違いをきっかけに始まったふたつの世代の男女の恋愛と、それぞれの心の再生と成長を描く物語。松は短編『四月物語』以来、約20年ぶりに岩井組への参加となったが、「(役柄で)共通するのは、 “それでいいのね” というささやかな報われ方をすること。私に通じるイメージがあるのか、監督がそういう部分を女性に見るのか、謎が深まった」とコメントすると、岩井監督も「(前回と)よく似てて、憎めないキャラクター。そういう役になると松さんが浮かんでくるんですかね(笑)」と、松を起用した想いを語った。

 一方、岩井組初参加の広瀬は「岩井さんの作品は、質感、匂いがしてくるような空気感が好きで、いつかこういう映画に出たいと思っていたので、(出演が決まり)やった!というのが素直な気持ち」、森は「現場ではナチュラルに、自由にさせてくれる。すごく優しい」と監督について話した。監督は「(広瀬は)2役で難しい役どころだったが、瞬発力、野性的なものがある人だと思っていたら、本当にそうで刺激的だった」「(森は、オーディションで)この子が良いなと思った。とはいえ、ついこの間まで大分の学生さんだったので、大丈夫かなと思っていたが、現場では物怖じせずアドリブをかましながら自由奔放にやれていたので、すごい逸材だなと思った」と女優陣の演技を絶賛した。

 同作は、岩井監督の代表作の一つ『Love Letter』を感じさせる世界観で、中山美穂と豊川悦司が出演したことも注目ポイント。岩井監督は「別の手紙の話を無関係に作るよりは、逆に似てるところは似せてしまって、違いを見てもらおうかなという気持ちがあった。そういう意味で姉妹編という感じがあったかも」と、自身の名作を意識した作品であることを明かし、最後に「映画は僕が作り完成させるものではなく、観たお客さんの心の中で完成するものだと思う。これ(映画)が僕からの手紙ということで、感想などあればお返事お待ちしています」と締めくくった。

 公開は1月17日(金)。製作は『ラストレター』製作委員会。製作プロダクションは東宝映画、ロックウェルアイズ。

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。