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東宝『ゴジラ-1.0』、市川専務、山崎監督らが完成報告

【FREE】東宝『ゴジラ-1.0』、市川専務、山崎監督らが完成報告

2023年09月05日
『ゴジラ-1.0』完成報告会見開催 『ゴジラ-1.0』完成報告会見開催

 東宝配給『ゴジラ-1.0』の完成報告会見が4日に東京・千代田区の帝国ホテルで開催され、東宝の市川南取締役専務執行役員、山崎貴監督、そしてこの日出演が発表された神木隆之介、浜辺美波が登壇した。

 興収82億5千万円を記録する大ヒットとなった『シン・ゴジラ』(2016年)から7年。ゴジラ生誕70周年記念作品として、ついに国産ゴジラ映画の新作が11月3日(金・祝)に公開される。撮影は昨年3~6月に行われ、すでに今年5月末に完成済み。IMAXなどのラージフォーマットを含めて、東宝配給作品最大級となる全国500館以上で公開する。東京国際映画祭のクロージング作品にも決定している。

 東宝の市川専務は製作の経緯について「『シン・ゴジラ』は超大ヒットとなり、その年の映画賞を総なめにした。では次のゴジラ映画はどうするか?とちょっと思いあぐねて2~3年経った。そんな時に『アルキメデスの大戦』を2019年に公開した際、山崎監督と食事でもというタイミングで『次のゴジラどうですか』と提案した。すると『自分がやるなら古い時代の設定のゴジラをやってもいいんじゃないか』とおっしゃって頂き、3年かけて脚本を作り、去年の3~6月に撮影した。神木さん、浜辺さんは東宝で作った『屍人荘の殺人』に出演して頂き、監督ともすでに仕事をしていたのでオファーし、脚本を読んで頂き快諾してもらった」と説明した。

 同作の舞台は戦後すぐの日本。この設定の狙いについて山崎監督は「ゴジラは、核の脅威や戦争の影が怪獣の姿をしたもので、その時代をやりたかった。3・11もベースになるかなと思うが、『シン・ゴジラ』がやってしまったので、対抗するなら昭和にするべきじゃないかと思った」と語り、市川専務も「今度は戦後すぐの話。自衛隊もなければ、武器も弾薬もない時代のゴジラを作るのが斬新な部分」と今作の特徴を明かした。

 撮影時にはゴジラの姿を想像しながらの演技だったという神木は、完成した作品を見て「一観客として見たが、他人事とは思えず、巻き込まれていく。あ、ヤバい、いる。自分まで息を潜めてしまう臨場感」と語ると、浜辺も「見るより『体感する』ということがよくわかるくらい(ゴジラが)近いし、迫りくる感じ」と表現。山崎監督は「『体感する映画、劇場に行くに相応しい映画を作ろう』とみんなで目標に掲げてきた。大画面ですごく迫力があるし、音が凄い。ゴジラが咆えるとお腹がブルブル震えて、完全に『あ、いるわ』と思う」と自信を覗かせた。また、『ゴジラ-1.0(ゴジラマイナスワン)』というタイトルに込めた思いとして、監督は「戦後のゼロ状態の日本にゴジラがやってきて、もっと悲惨な状況になっていく中で、人々がどう立ち上がっていくかという意味でのマイナスワン。初代ゴジラよりもさらに前の時代という意味でのマイナスワンなど、色々な意味を感じて頂けると思う」と説明した。

 なお、山田裕貴、青木崇高、吉岡秀隆、安藤サクラ、佐々木蔵之介の出演も発表された。音楽は佐藤直紀。制作プロダクションはTOHOスタジオ、ROBOT。北米では12月1日(金)から1000スクリーン以上で公開を予定している。

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。