東映、SPE配給『宝島』の全国キャラバン第6弾として、大阪での舞台挨拶付き先行上映会が4日(金)、T・ジョイ梅田で開催された。今回のイベントには大友啓史監督、妻夫木聡に加え、窪田正孝が参戦した。
映画上映後から舞台挨拶開始までの短い募集期間に観客から寄せられた質問・感想は約250通。「一番印象に残るシーンは?」という質問に妻夫木は、窪田演じるキャラクターと二人で想いをぶつけ合うシーンを挙げ、「台本に書いてあることだけじゃない何かが生まれた」「窪田君だったから出来た」と窪田を激賞。対する窪田も、「光栄です」と返し、「この作品の座長をやることはたぶん相当な重圧。歴史を背負って、事実を背負って、スタッフやキャストの想いも全部ぶつける気持ちが感じられた。だから、この人には全力でぶつかる以外に方法はなかった。ここで泣こうとかここで叫ぼうとか考える余裕も無くて、生き物のように変わっていくシーンだった」と力説した。
また、沖縄出身の人からの「戦時中から戦後の過酷な時代を逞しく生きてきたであろう祖父母を思い出し涙が止まらなかった。繋いでくれた命に感謝して生きていきたいと改めて思った」という感想が読まれると、大友監督は、「今の世の中で何を大切に生きていくのか、沖縄という島やこの物語の中に沢山ヒントがある気がする。沖縄の人達があの時代に何を守ろうとしていたのか、今確認することがすごく大切なのかなと思う」と、この映画が担うべき役割を明言した。
今回のイベントにより、沖縄、静岡、愛知、富山、長野、大阪でのキャラバンが終了。舞台挨拶の前に妻夫木から「(大阪で)6か所目」と聞いた窪田は驚きの様子を見せ、妻夫木が今週末は福岡、北海道へ弾丸でキャラバンを行うことを知ると、窪田は「やっべー!」と日本列島を飛び回る主演の奮闘ぶりに敬意を表した。