東映、SPE配給『宝島』(9月19日公開)の全国キャラバン第9弾として、主演の妻夫木聡と大友啓史監督が7月19日(土)に宮城・岩手を“ワン・デイ”で訪れた。
まずは宮城のMOVIX仙台で舞台挨拶が行われ、小学五年生から挙がった「僕たち子供に映画を通してどのようなことを伝えたいですか」という質問に対し、妻夫木は「作品を通して感じたのは、今生きてるってことは当たり前じゃないんだなっていうこと。先人たちの想いやそういうものを僕たちは多分引き継いで、支えられて今現在を生きているんだと思う。だから、今あるのは当たり前じゃないんだよってことが一番メッセージとして届けたい」と、バトンをつなぐ若い世代にむけて、しっかり目線をあわせて答えた。また、「沖縄の人からの感想がどんなものだったか」について聞かれると、妻夫木は「一番いただいて嬉しかったのは『作ってくれてありがとう』という言葉。ありがとうって、多分その人の人生の1ページに刻まれた瞬間なんですよね」とかみしめるように語った。
その後2人は盛岡に移動し、フォーラム盛岡で登壇。観客からの「見終わった今、お留守番してもらっている6歳の娘を抱きしめたいと思った」という感想が読み上げられると、大友監督は「劇場は、お客さんの感想があまりにも素晴らしいので、(涙が出て)ちょっとやばいんですよ。だから僕らも、今おっしゃってくださったような伝わり方がすると、ほんとに嬉しいなと思う」と話し、「沖縄のあの時代を単に描くということではなくて、映画を飛び越えて、一人一人皆さんが何かこう持ち帰ってほしい、自分の宝とは何だろうと。沖縄が『宝の島』と呼ばれ、彼ら彼女たちが自分たちの宝を必死に守ろうとして、その中で諦めずに生きた中で、それぞれの方が自分の宝ってなんだろう、ということを考えてほしいなという風に思って作った」と同作が観客に届いた喜びを語った。
全国キャラバンは、これまでに沖縄、静岡、愛知、富山、長野、大阪で実施。宮城と岩手の東北を経て、今週26日(土)には広島を訪れる予定。