【FREE】帝国DB調査、アニメ制作市場は初の4千億円超え
2026年08月20日
帝国データバンクは、信用調査報告書ファイル「CCR」ほか外部情報をもとに、アニメ制作会社を対象とした業界調査を実施。その結果を19日発表した。調査対象となる国内のアニメ制作会社は7月時点で304社。なお、同様の調査は2025年8月に続き11回目となる。
2025年(1~12月期決算)におけるアニメ制作業界の市場規模(事業者売上高ベース)は4065億8600万円だった。前年(3698億7400万円)を9・9%上回り、市場規模は初めて4千億円を超えた。
元請制作・専門スタジオともに案件量が豊富だった。また、市場全体では二次利用を含むライセンス(IP)事業が好調だったほか、製作委員会への出資による二次収益の還流、自社オリジナル作品やタイアップ作品の製作を受託するなど、グロス請~専門スタジオを中心に元請事業へ参入する動きもみられ、売上高が大幅に増加した制作会社もみられた。
制作会社の平均売上(収入)高は13億3700万円(前年は12億3200万円)で、集計可能な2000年以降で最高を更新した。そのうち、「元請・グロス請」の平均売上高は27億9500万円(前年は25億0600万円)で5年連続の増加となり過去最高を更新。下請としてアニメ制作に携わる「専門スタジオ」の平均売上高は4億9900万円(前年は4億3800万円)で5年連続で前年を上回った。
強力な自社IPや二次利用権を持つ大手・系列制作企業は、VOD配信や商品化による高いストック収益を生かし、技術投資や人材の囲い込み、M&Aなどにより制作能力を向上させている一方で、自社IPを持たずに制作請負にのみ依存する中小スタジオはコスト増の影響を受けて赤字化や欠損が長期化する企業が散見されることから、帝国データバンクは今後のアニメ制作業界は「経営基盤とビジネスモデルによる二極化や多極化がより鮮明となるだろう」と予測している。
※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。