閲覧中のページ:トップ > 音楽ニュース >

JASRAC、09年分配実績額は累計でも前年同期減

JASRAC、09年分配実績額は累計でも前年同期減

2010年02月17日

 (社)日本音楽著作権協会(JASRAC)は、09年12月期の分配実績額を公表した。それによると、前年同期を5・7%下回る255億円となった。金額にして15億4000万円の減収となる。これによって、09年度は6月期、9月期を含めた3期の累積は778億6000万円となり、前年同期比95・3%となった。金額にすると38億1000万円の減収となる。

 12月期の分野別の分配実績額は別表通りで、インタラクティブ配信の【複合】を除いて、全ての分野で前年同期を割り込む結果となった。中でも、オーディオ・ディスクとビデオで構成する【録音】は、前年同期比87・6%と2ケタ減収となった。各分野の主な種目の分配額を見ると次の通り。カッコ内は前年同期比。

演奏=115億8000万円(97・9%)】
※演奏会等=6億8000万円(109・9%)
※カラオケ=29億5000万円(91・4%)
※放送等=73億4000万円(101・4%)

録音=87億1000万円(87・6%)】
※オーディオ・ディスク=44億1000万円(87・2%)
※ビデオグラム=38億2000万円(88・5%)

出版=3億円(92・6%)】

貸与=9億1000万円(93・5%】

複合=39億7000万円(100・6%】
※インタラクティブ配信=24億7000万円(99・9%)

○「演奏会」に適用する料率引き上げが上回る要因に

 【演奏】のうち「演奏会等」は、利用申請件数の増加に加え、今年度から「演奏会」に適用する料率が引き上げられたことが前年同期を上回った要因。「カラオケ」は、市場規模の縮小が続いて、前年同期に比べて2億7000万円の減少となった。「放送等」は、景気後退の影響で民放各社の放送事業収入が落ち込み、さらにCMでの音楽利用も内・外国曲ともに減少したが、実質使用料の段階的な引き上げに伴い、NHKの使用料が堅調に推移したことから、前年同期を2億5000億円下回る結果となった。

○ヒット減でオーディオ、ビデオ共に前年同期下回る

 【録音】については、「オーディオ・ディスク」がCD生産実績の減少から前年同期を大きく割り込んだ。金額にして6億4000万円の減少となった。「ビデオグラム」は、DVD、ビデオの生産実績減少と、ヒット作品が少なかったことから前年同期を4億9000万円下回った。この結果【録音】全体では12億3000万円の減収となった。

○複合は着うたフルや動画投稿サイト契約締結件数増

 【複合】のうち「インタラクティブ配信」は、“着メロ”“着うた”の使用料が大幅に減……

この記事の全文は「文化通信.Pro」の定期購読者のみ閲覧できます。