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第2回「日本シアター~映画祭」16~17日開催

【FREE】第2回「日本シアター~映画祭」16~17日開催

2011年04月19日
「日本シアタースタッフ映画祭」受賞者一同 「日本シアタースタッフ映画祭」受賞者一同

 第2回「日本シアタースタッフ映画祭」(主催:一般社団法人日本シアタースタッフ映画祭)が16~17日の2日間、サイエンスホール(科学技術館内)で開催された。同映画祭は、全国の映画館で働く人々(=シアタースタッフ)が投票から作品選定、運営までを行う。昨年、初開催された。

 初日は、シアタースタッフが選ぶ「期待作10選」から『岳‐ガク‐』と『八日目の蝉』の2作品を上映。オープニングセレモニーでは、『岳‐ガク‐』の片山修監督が登場、「生きることがテーマ。震災前に作った映画だが、この映画を見て、少しでも前に進む力を与えられたら」と述べた。期待作10選発表イベントでは、一部作品の宣伝担当者が登壇し、自社作品をアピールした。セレモニーの最後には、今回の映画祭の主眼である「チャリティー・オークション」が行われ、ゲストたちから数多くの品が出品された。最高金額を提示した観客が落札し、その全額が日本赤十字社を通じて被災地に寄付される。2日目は、グランプリのグランシャリオ賞『告白』と洋画1位『インセプション』、渡辺謙が呼びかけ人の『kizuna311』を上映した。そして授賞式とクロージングセレモニーでは、各賞の受賞者、映画祭関係者が登壇し、受賞の喜びや被災者への思いなどを語った。

▼中島哲也監督(グランシャリオ賞『告白』)演技経験のない子供たちが仕上がるまでに、大人の俳優たちがじっと耐えてくれた。

▼役所広司(主演男優賞『最後の忠臣蔵』)(ビデオメッセージ)シアタースタッフが作った賞に選ばれて、光栄に思う。これからも頑張ります。

▼松たか子(主演女優賞『告白』)撮影は、何かが生まれる予感がする毎日。マイナスのイメージがある作品だが “作る” という意味では前向きだった。

▼桐谷健太(助演男優賞『BECK』)今の日本で、自分にできるのは持ち場を忘れないこと。全身全霊で芝居をすれば、人を感動させられる。

▼樹木希林(助演女優賞『悪人』)シアタースタッフは、映画の目利き。今68歳だけど、そういう人たちに選ばれたのだから、70歳までは持つかな。

▼園子温監督(監督賞『冷たい熱帯魚』)準備期間が長いかは、他と比べないので分からないが、おそらく自分は刹那的なものを狙っている。

▼高橋泉(脚本賞『ソラニン』)脚本の賞を頂戴したのは初めて。映画館で働いている人から選ばれたと知って、グッときた。

▼安川午朗(音楽賞『ちょんまげぷりん』)現場に行くのが好きで、その空気を感じて、作品作りに取り掛かっている。

▼松本零士・映画祭名誉会長 映画から多くを吸収し、それをエネルギーにして、未来を作ってほしい。

▼藤原遊・映画祭実行委員長 被災したシアタースタッフから「第2回開催がうれしい。頑張って」というメッセージが届き、それを支えにやってきた。今回の映画祭で、少しでも心労がなくなり、復興に向かうことができたら嬉しく思う。

(写真は、前列左より園、樹木、松、桐谷、中島、後列左より松本、役所代理のマネージャー、安川、高橋、藤原)※敬称略

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。