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「Pina~」ヴェンダース監督が福島訪問

【FREE】「Pina~」ヴェンダース監督が福島訪問

2011年11月01日
 来年2月25日(土)から全国順次3D公開されるギャガ配給「Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち」のヴィム・ヴェンダース監督が来日し、10月27日に東日本大震災の被災地、福島を訪問した。

 同監督は、今年3月11日の震災後すぐに、福島フォーラムのホームページに日本、被災地への想い、そして「可能な限り早くそちらに行って、映画を上映(もちろん無料で)し、地域の皆さんと語り合おうと思います」といったコメントを寄せていた。今回、監督は「来日をするなら必ず東北エリアに行き、『Pina~』を上映したい」とし、遂に今回願いが叶えられ、約束を果たすために福島を訪れることとなった。監督は、福島フォーラムでの本作無料上映の前に、今は計画的避難区域であり、無人となった福島県飯舘村を訪問。実際に避難している民家や、設置されていたガイガーカウンターが現す放射能の数値を見た監督は、「景色はこんなに美しく変わらないのに、変わってしまった現実」に大変ショックを受け、夜の舞台挨拶ではその時の気持ちを語り、「私はどうしたら皆さんの助けになりますか?」と問いかけた。すると観客は涙を流し、監督と抱き合うシーンもみられたという。劇場の外でも観客とふれ合い、監督は「私はどんなことでも手助けをしたいと思っています。皆さんとの友情をここで築けたと思います。これは友情の第一歩です。今回の訪問は最後の訪問ではなく、第一回目の訪問です。これからも是非受け入れて下さい」とメッセージを残し、福島の訪問を終えた。
※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。