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VIPO「ndjc2011」、合評上映会盛況に

【FREE】VIPO「ndjc2011」、合評上映会盛況に

2012年02月16日
挨拶する桝井省志ndjcスーパーバイザーと監督5名 挨拶する桝井省志ndjcスーパーバイザーと監督5名

 NPO法人 映像産業振興機構(VIPO)が実施・運営する文化庁委託事業「ndjc 2011:若手映画作家育成プロジェクト」で完成した短編映画5作品が14日、披露された。業界関係者向けの合評上映会(東京会場)が、TOHOシネマズ 六本木ヒルズで開催され、映画界の未来を担う才能たちの作品に、一般モニター含む延べ約300名が真剣に見入った。

 桝井省志ndjcスーパーバイザー(アルタミラピクチャーズ代表)は、今年メガホンをとった監督5名の経歴が、映画助監督やテレビ、CMのディレクターなどバラエティに富んでいることに触れ「それぞれ(異なった)映像を糧にしながら映画監督を目指してきた。これからの日本映画を支えていく面々です」とアピール。来場者に対し「作品の感想をビシバシぶつけてやって欲しい」と求めた。

 「ndjc」は、長編での活躍が期待される若手映画作家を国を挙げて発掘・育成するプロジェクトで、VIPOが文化庁から委託を受け、2006年度から毎年行っている。6回目の実施となった今年度は、映画関連28団体から推薦された計68名が参加。昨夏のワークショップを経て、選ばれた5人が最終課題である短編映画制作に挑んだ。完成したのは、七字幸久監督「ここにいる…」、谷本佳織監督「あかり」、中江和仁監督「パーマネント ランド」、藤澤浩和監督「嘘々実実」、やましたつぼみ監督「UTAGE」の5作品。いずれも約30分で、35ミリフィルムで撮影・編集された。

 監督5名は舞台挨拶でそれぞれ自作を熱く語り、上映会後の名刺交換会で積極的に業界関係者へ売り込み。VIPOの松谷孝征理事長からは「ここで育った監督が、素晴らしい作品を撮ってくれると日本映画界の将来は明るい」、文化庁の大木高仁文化庁文化部長からは「学んだことを生かして、次代の映画作家として飛躍して欲しい」とエールが送られた。合評上映会は今後、京都(2月16日/東映京都撮影所第一試写室)、大阪(同17日/シネ・ヌーヴォ)、沖縄(3月8日/桜坂劇場)、宮城・仙台(同16日/せんだいメディアテーク)で予定されている。

 そして、いよいよ2月25日(土)より一般向けの特別興行がスタートする。ユナイテッド・シネマ豊洲で3月2日(金)までの一週間にわたり、完成したばかりの短編5作品を連日公開。若手映画作家たちによる力作は、一般映画ファンにどう受け止められるか、期待が高まる。Webサイト「文化通信.com」では特集ページhttp://www.bunkatsushin.com/varieties/article.aspx?bc=1&id=1541を開設中で、今後監督インタビューなども掲載していく予定

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。