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『旅立ちの島唄』吉田監督ら沖縄で完成披露

【FREE】『旅立ちの島唄』吉田監督ら沖縄で完成披露

2013年04月19日
 沖縄の離島・南大東島を舞台にした感動作『旅立ちの島唄~十五の春~』(配給:ビターズ・エンド)の完成披露試写会が16日、沖縄・那覇にオープンしたばかりの沖縄タイムスホールで開催された。

 本作は、南大東島に実在する少女民謡グループ “ボロジノ娘” のリーダーで、次の年には島を離れる少女の、島での最後の1年を描くもの。上映会のチケットは完売。満員の客席を前に、メガホンをとった吉田康弘監督がまず登壇し、「東京と沖縄のスタッフが力を合わせて一所懸命につくった映画です」と挨拶。その後上映がスタートすると、号泣する観客の姿も見られ、終了後には大きな拍手が沸き起こった。

 続いて、吉田監督、出演の三吉彩花、小林薫、普久原明が感動さめやらぬステージに登場。吉田監督は「どこをとっても印象的な景色でしたが、景色以上に、その中に生きる人の顔を撮るのがテーマだと思ってつくりました。高校がないこの島のリアルな現実、苦しみ、喜び、家族の絆の強さを多くの人に伝えたい」と話し、三吉は「南大東島の事を何も知らないところからで、三線も島唄もゼロからだったので、不安が多かったのですが、撮影現場がとても温かくて何とか乗り越えられました」と語った。

 監督・キャストらの話の後には、リアル “ボロジノ娘” が登場し、2曲を披露。さらに映画の主題歌「春にゴンドラ」を歌うBEGINもステージに現れ、ボロジノ娘と共にBEGINの代表曲「島人ぬ宝」を歌うなど、豪華な完成披露試写会となった。

 なお、その前日の15日には沖縄県庁で記者会見が開かれ、吉田監督と三吉のほかに、本作を支援する沖縄県文化庁観光スポーツ部長・湧川盛順、製作担当の沖縄映像センター社長・玉城惇博、沖縄映像センタープロデューサー・比嘉洋、宣伝協力する沖縄ファミリーマート・比嘉智の各氏が出席。湧川氏は「沖縄では、沖縄文化等コンテンツ産業創出支援事業を実施しており、映画化作品はこれが3件目。沖縄の離島が舞台だが、普遍的な家族の物語であり、多くの人に共感頂けると思う」とし、玉城氏は「企画が上がった時、映画制作の経験もなくリスクが大きいと思ったが、制作現場のスタッフからやりたいという声が強く上がり決断した」と語った。また沖縄ファミマの比嘉氏は、本作の離島での上映に合わせて移動コンビニを展開し、協力していくプランを明かした。

 4月27日(土)より沖縄・桜坂劇場で先行公開、5月18日(土)よりシネスイッチ銀座ほか全国順次公開。製作はアミューズ、沖縄映像センター、ファミマ・ドット・コム、ビターズ・エンド、ひかりTV、琉球放送、沖縄タイムス社。企画・制作はアミューズ 映像製作部、沖縄映像センター、デジタル・フロンティア。
※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。