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東宝・市川南取締役に14年ラインナップ聞く

【FREE】東宝・市川南取締役に14年ラインナップ聞く

2014年02月19日

 東宝は、2013年1月~12月の年間興行成績が673億円を記録(前年比90・8%)し、10年連続で500億円を突破、同社歴代第4位となる好成績を収めた。14年も「安定した編成が出来た」という市川南取締役 映像本部映画調整担当兼映画企画担当兼映画調整部長に、昨年を振り返りつつ、今年のラインナップ、特に自社幹事作品などについて聞いた―。


――2013年は東宝歴代4位の好成績を上げました。3本の柱―アニメ、テレビ局製作の映画、そして東宝幹事作品がうまく機能してくれたということですね。

市川取締役 この場をお借りして、まずは東宝の配給作品を選んでくださったお客さま、劇場関係の皆さま、マスコミの皆さまにお礼を申し上げたいです。去年は一言で言うと「アニメーション・イヤー」とも言うべき年だったと思います。宮崎駿監督の『風立ちぬ』がまずあって、シリーズもののアニメで『ドラえもん』は声優を一新した新シリーズの最高興収(39・8億円)を2年連続で更新。『名探偵コナン』も17作目にして最高興収36・1億円を記録しました。

 実写の方も50億円を超えるようなメガヒットはなかったものの、『真夏の方程式』(33・1億円)、『映画 謎解きはディナーのあとで』(32・5億円)がフジテレビさんの連ドラ発の映画化で、TBSさんの『劇場版SPEC結(クローズ) 漸(ゼン)ノ篇』が最終的には27億円までいっています。『劇場版SPEC結(クローズ) 爻(コウ)ノ篇』は14年の興収に入りますが、相変わらず連ドラ発の作品の強さが目立ちました。その他のテレビ局さんの作品では、三谷幸喜監督の『清須会議』(29・6億円)、宮藤官九郎さん脚本の『謝罪の王様』(21・8億円)、降旗康男監督の『少年H』(15・6億円)。『清須会議』がフジテレビさん、『謝罪の王様』が日本テレビさん、『少年H』がテレビ朝日さんの作品ですので、各テレビ局さんの作品が好成績を収めました。

 3つ目の柱の自社製作は、『プラチナデータ』が26・4億円の大ヒットをしまして、『陽だまりの彼女』がアスミック・エースさんとの共同幹事の作品ですけれど17・9億円、それから『奇跡のリンゴ』が10億円超えという、着実な成績を収められたかなというのが13年でした。東宝にとっていい1年だったと思います。

※全文はインタビューコーナーに掲載

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。