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『映画プリキュア』東映アニメ永富Pに聞く

【FREE】『映画プリキュア』東映アニメ永富Pに聞く

2014年03月11日
『映画プリキュア』東映アニメ・永富大地プロデューサー 『映画プリキュア』東映アニメ・永富大地プロデューサー

 女児向けアニメ「プリキュア」の10周年記念作品『映画プリキュアオールスターズ NewStage3 永遠のともだち』(東映配給)が、3月15日に劇場公開される。本作のプロデューサーを務めた東映アニメーションの永富大地氏に、作品に込めた想いや制作経緯を聞いた。

 これまでに『009ノ1 THE END OF THE BEGINNING』のプロデューサーなど、主に実写映画に関わってきた永富氏だが、映画版プリキュアを担当するのはこれが初めて。大役への抜擢に「プレッシャーです」と緊張を隠さないが、作品の仕上がりには「自分で制作しておきながら、観ていると涙が出てくる」と自信を見せている。

 プリキュアオールスターズ「NewStage」3部作の最終章に位置づけられた本作。ポイントは「ともだち」というキーワードだという。「プリキュアにとって『ともだち』とは2つの意味があります。1つ目は、敵だって『ともだち』ということ。自分の意見が正しいから、戦いに勝ったから言うことを聞けという論理ではなく、ともだちとして互いにわかり合うために衝突しているんだよ、というメッセージを込めています。そして2つ目は、映画を観に来てくれている(主に)女の子たちの『ともだち』であるということ。みんなも頑張ればプリキュアになれる。それぐらいプリキュアはみんなのそばにいる存在だよ、という2種類のメッセージを込めています」。

 脚本作りを始めたのは昨年8月頃から。その後小川孝治監督が絵コンテを完成させたのが年末だった。上映時間は70分58秒。この限られた尺の中で、主要キャラクターによる夢と現実の葛藤、先輩プリキュアから新プリキュアへのバトンタッチ、「NewStage」3部作に登場したキャラたちの再登場を描き、歴代最多となるプリキュア全36人を登場させた。「脳みそフル回転でした(笑)。ただ、これらの条件を全てクリアした上でよくまとまっているので、脚本(成田良美氏)と小川監督の力に感服しました」という。

 今回はエンディングに新技術を採用したことにも注目だ。『猿の惑星:創世記 ジェネシス』でも話題となった、人間の顔の動きをデジタルデータに移植する「フェイシャルキャプチャー」を、エンディングのプリキュアたちのダンスシーンに取り入れた。実写とアニメの融合のバランスには苦労したそうだが、「プリキュアたちが口をしっかり動かして歌っています」と説明する。

 「NewStage」シリーズが今回で完結し、来年以降のオールスターズの展開にも注目が集まるが、「どうなるのか、僕にもわかりません。ただ、あくまで映画ですので、本作の興行次第だと思います」とし、目標の興行収入は「12億円」とした。

※全文はインタビューコーナーに掲載中

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。

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