藤沢周平原作「花のあと」、着物姿でキャスト・監督登場

(左より、中西監督、宮尾、北川、甲本、國村)

　藤沢周平原作を映画化した「花のあと」(東映配給)の初日舞台挨拶が3月13日、丸の内TOEI2で行われ、主演の北川景子らキャストと監督が着物姿で登壇した。

　撮影が行われたのはちょうど一年前のこの時期。華やかな桜柄の着物で登場した北川は、「撮影中も着物だったので1年前を思い出しますね。全員がまたこうやって着物を揃えることができて嬉しいです」と笑顔で話した。

　「山桜」に続く“海坂藩大全”からの映画化第二弾の本作。主人公「以登」役で今回初めて時代劇に挑戦した北川は「殺陣(たて)や所作など、全部が初めて」と出演決定時の不安な気持ちを明かしたが、撮影の半年前から専門家の特訓を受け、「何とか撮影に間に合うくらいの技術を身につけることができました。藤沢先生にお見せしても、恥ずかしくないような作品にしようと頑張りました」と作品に懸ける思いを語った。また、この撮影で身につけた所作は今も覚えていると話し、「食事の仕方や立ち振る舞いにも良い影響がありました。女優としても、人としても成長できたんじゃないかな」と充実感を漂わせた。

　共演の男性陣も、「初日を迎えて開花し、あとは全国の皆さんにこの映画を見てもらって“満開”になってほしい」(甲本雅裕)、「映画初出演でわからないことだらけだったが、日本の美しさが皆さんに伝われば嬉しい」(宮尾俊太郎)、「藤沢作品の世界観に身を置くことで、自分が日本人であることを実感できた」(國村準)とそれぞれコメント。中西健二監督も「ようやく公開することができて感無量」と述べた。
(写真=翌日にホワイトデーを控え、國村から北川に桜スイーツが贈られた)あ