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日活『凶悪』、“ひとりは嫌だと思い瀧を道連れにした”とリリー

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日活『凶悪』、“ひとりは嫌だと思い瀧を道連れにした”とリリー

2013年09月24日
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 日活配給『凶悪』が9月21日に初日を迎え、主演の山田孝之をはじめ、ピエール瀧、リリー・フランキー、池脇千鶴、白石和彌監督による舞台挨拶が新宿ピカデリーにて行われた。
(写真左から池脇、リリー、山田、瀧、白石監督)

 実際にあった事件を題材にした本作が映画化になり初日を迎えられたことに対して、「半端な気持ちではできない、自分自身が凶悪にならないといけないと思い創りました。観に来ていただきありがとうございます」と白石監督は感無量。

 人間の二面性を浮き彫りにした脚本に惚れ込んだというキャスト陣。山田は「藤井の気持ちに変化があり、やりがいがありそうで、すぐにやりたいと思った」、瀧は「モデルの死刑囚と遺族の方と間接的に関係を持つのは、それは嫌でしたよ。しかし、監督の堅い決意、リリーさんの誘いもあり悪に引き込まれました」、リリーは「まずやりたいなと思った。けど、ひとりは嫌だなと思って、瀧を道連れにしました。僕と瀧を選んだということはシリアスな犯人像ではないので、二人でぶっこんじゃお!って思ったら普段通りの俺らでしたね」、そして池脇は「難しくてやりがいがありそうと思いこの役を引き受けました。すでにキャストが決まっていたので凄いことになりそうだなと思いました」と、それぞれの本作への出演経緯を語った。

 本作は重厚なドラマにも関わらず、撮影はたったの3週間だったという。キャストは「辛かった」と口を揃え、瀧は「極寒の日に一晩中撮影で、一度上着を脱いだことで着れなくなって失敗した」と半笑い。観客も半笑いだったため、すかさずリリーが「こんな映画を観て大笑いできないよね。楽しいシーンがまったくないからね」とツッコミを入れた。瀧は本作で初濡れ場に挑戦しているが、「横に子供をおいて撮影した。監督の凶悪さを感じましたね」というエピソードを語ると、「様は見えないように気を遣いました」と笑顔で応える監督に対し、全員が「そういう問題じゃねーだろ!」とツッコミ、会場からはまたも笑いが起こった。

 一方、池脇は「撮影2日間で何にも楽しくなかった。息が詰まりました。でも山田くんは楽しそうでしたよ」と言うと、山田は「池脇さんとの面会シーンが凄い楽しかったです。芝居っていいなって」との返しに、池脇も「いじめられてたみたいで…」と笑いながら答え、本作の雰囲気とは打って変わって和気あいあいとしたキャストのトークで会場を沸かせた。

 なお、公開初日を祝して、原作者であり主人公のモデルとなった宮本太一氏の<記者からの手紙>が紹介され、最後に「こういう映画が作りづらくなっているので、本作がヒットすると色々な作品を作れると思います。日本映画に元気を取り戻してほしい」と白石監督が本作のため、日本映画の未来のためにという言葉を残し、舞台挨拶は終了した。


(C)2013『凶悪』製作委員会


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