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【Vol.49】仙台駅前の新設パルコにTOHOシネマズ

映画部デスクの「映画興行あれこれ」

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【Vol.49】仙台駅前の新設パルコにTOHOシネマズ

2014年08月21日
 TOHOシネマズが、仙台への新規出店を決めた。場所は、仙台の市街地のど真ん中。仙台駅西口に新設されるパルコの中に、2フロア型のシネコンを作る。

 仙台駅は、東口より西口に商業が集積し、人通りも多い。その西口において、現在は平面駐車場になっている敷地をパルコが日本通運から取得。2016年春にパルコとして市内2店舗目となる商業施設をオープンさせ、その中にシネコンも入居する恰好だ。

 東宝グループはかつて三和興行を通じて、宮城県内に多数の映画館を経営していた。仙台市内に仙台東宝劇場、日乃出劇場など、大河原町にはフォルテ東宝があったが、いずれも撤退。その後は、東宝グループとして映画館を持つことはなかったが、「満を持して」の再進出となる。

 仙台市内の興行状況はどうなっているのか。現在、市内にあるシネコンはMOVIX仙台のみ。2013年は年間で興収10億円以上を上げている。市内ではないが、隣接する利府町にMOVIX利府、富谷町に109シネマズ富谷、名取市にイオンシネマ名取がある。これらは年間で4億円台、5億円台の興収を記録。東日本大震災の影響によりコロナが2サイト(仙台コロナ、泉コロナ)を閉鎖した後は、仙台地区の興行マーケットは主にこの4劇場でシェアしてきた。
(市内には他にフォーラム、チネ・ラヴィータ、桜井薬局セントラルホールがある)

 ここに、新たにTOHOシネマズ仙台(仮称)が誕生する。現時点でスクリーン数、座席数など設備の詳細は未発表。既存のシネコンが10~12スクリーンを構えているので、ある程度のスクリーン数を揃える必要もあるだろう。

 ところで、市内では、他にもシネコンが今後新設される可能性もある。例えば、東北大学の農学部雨宮キャンパス跡地。イオンモールが220億円で落札した。取得時期は2018年2月予定ということで少し先だが、シネコンの有無も含めて注目だ。ちなみに、既存シネコンの入る富谷と名取の商業施設は、イオンモールである。




松本 貴則(まつもと・たかのり)  映画部デスク 兼 サイト事業部所属

2000年、シネコン担当記者として入社。その後、配給会社などへも取材範囲を広げるが、取材のベースは興行に置いている。2011年から映画部デスク。趣味は空手、サッカー、野球、スポーツ観戦、読書。




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