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学校、国境の垣根超えた―「第13回京都国際学生映画祭」無事終了

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学校、国境の垣根超えた―「第13回京都国際学生映画祭」無事終了

2010年12月27日

 「第13回京都国際学生映画祭」は、去る11月27日~12月4日に京都シネマほかで開催され、無事終了した。今年も、映画を志す学生たちが、学校や国境の垣根を越え“京都”で交流。昨年を上回る782人を集客した。

 今年から長編と短編の2部門に分けられたコンペティションは、国内外から計207作品の応募があった。最高賞にあたるグランプリは、長編・短編両部門ともに外国作品が受賞。日本勢も健闘を見せたが、あらためて諸外国における映画教育の水準の高さが際立つ形となった。

 映画祭には、長編部門グランプリ「Don't Be Afraid of the Dark Room」のクゥーバ・チェカイ監督(ポーランド)も来日。授賞式では、「京都で色々な面白い映画を見て、その凄さに驚きました。このグランプリ受賞は、私の制作活動を証明するものとして、とても大きな功績です」と喜びを語った。

 「京都国際学生映画祭」は、1997年に「京都学生映画祭」として誕生。初年度に北野武監督をゲストに招くなど注目を集め、2001年からは国際映画祭となり現在まで続く。企画・運営は、京都近隣の大学から集まった学生有志が担い、学生主体の映画祭としては、関東の「東京学生映画祭」と並び国内最大級を誇る。

 無事今年の開催を終えたが、来年に向け課題も多数浮かび上がった。最終審査員を務めた相内啓司氏、北小路隆志氏は共に「映画祭」としては動員が物足りないと指摘する。より多くの人に見せるためにどうすれば良いか。大きな宿題を抱え、実行委員会の学生たちは、来年春に予定しているプレイベントに向けさっそく動き出している。


「第13回 京都国際学生映画祭」受賞結果

グランプリ長編部門=「Don't Be Afraid of the Dark Room」クゥーパ・チェカイ(ポーランド)
グランプリ短編部門=「Train of Thought」 レオ・ブライドル、ベン・トーマス(イギリス)
最終審査委員特別賞(相内啓司賞)=「おってくらんし」大西栄理子(日本映画学校)
最終審査員特別賞(安藤モモ子賞)=「野望の激流」山本聖(宝塚造形芸術大学)
最終審査員特別賞(北小路隆志賞)=「Father is a dog」リ・サンウ(韓国)
学生実行委員賞(短編部門)=「眠らせ先生!」野中晶史(東京藝術大学大学院)
学生実行委員賞(長編部門)=「Children Rufki」ダニアル・リフキ(インドネシア)
観客賞(短編部門)=「Train of Thought」レオ・ブライドル、ベン・トーマス(イギリス)
観客賞(長編部門)=「おってくらんし」大西栄理子(日本映画学校) 

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。

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