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20週連続視聴率20%超の番組があります!

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20週連続視聴率20%超の番組があります!

2011年03月03日

 このご時世に20週連続で視聴率20%を超える番組がある。2月27日(日)の放送で21.6%を獲得し達成した。フジテレビ「サザエさん」だ。

 お茶の間に愛され続けている国民的アニメ。昭和の香りもする内容だけでなく、毎週日曜18時30分の時間、夕食を囲みながら番組を見ている家族を想像すると、なんとも気持ち温まるもの。あの時代にはよくあった光景だ。

 あらためて、フジテレビの番組HPを拝見。それによると、原作漫画は昭和21年(1946年)に九州の新聞「夕刊フクニチ」で連載スタート。そして昭和24年(1949年)から49年(1974年)まで25年間、東京の朝日新聞に連載された。テレビアニメは、フジテレビで昭和44年(1969年)10月5日から放送開始された。最高視聴率は昭和54年(1979年)9月16日の39.4%。はじめに仕事を依頼された作者の長谷川町子先生が、妹さんと一緒に毎日海岸を散歩しながら内容を考えていたので、登場人物たちが海産物の名前になったとある。ご存じの方も多いでしょうが、そんなエピソードが伝説的で偉大に思える。

 このご時世、と書いたのは、いまの風潮と対照的な内容と、近年ヒット番組のボーダーラインが15%だからだ。その中、ゴールデン帯(19時~22時)から少し外れた時間でこの高数字、しかも20週連続だなんて。「篤姫」(08年/平均24.5%)も「天地人」(09年/平均21.2%)も、あの「渡る世間」もビックリだろう。ここ数年も20%超は幾度も記録するが、昨年10月から20%超が続くこの勢いはなぜだろう。やや暗い世相にあって、こうしたほのぼのさが求められているのかと、平凡な答えしか浮かばない。

 「サザエさん」の前に放送中の「ちびまる子ちゃん」(日18時)も15%前後の高数字で人気だ。平成2年(90年)より放送開始し、こちらも国民的番組となった。昭和の香りとほのぼの家族という共通点がある。こうした温かいホームドラマはかつて実写で隆盛を極めたが、今はほとんど見られない。あっても、どこか毒気がないと成立しないようだ。そんな昔ながらの良きホームドラマを両作品はずっと描き続け、高い支持を得ている。貴重な作品に敬意を表したい。

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