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続々と赤字解消のBS放送、3期連続で接触率上昇

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続々と赤字解消のBS放送、3期連続で接触率上昇

2011年06月23日

 BS‐TBSが今秋に減資して累積赤字を解消することが決まった(詳細は日刊文化通信速報 放送版6月22日付掲載)。これで民放キー局系の無料BS放送4社が身軽な体質となる。

 BS朝日は一昨年8月に、BSジャパンは今年1月に累積赤字を一掃し、BSフジは今夏以降解消の予定にある。加えて、ビックカメラ系のBS11デジタルは昨年8月末に解消、同年12月に35億円増資して借入金も返済している。

 いずれもキー局、親会社の支援、そして株主の理解によるもので、減資で財務の健全化が図られた。5社のうち、BSフジとBSジャパンはそれぞれフジ・メディア・ホールディングス、テレビ東京ホールディングスの完全子会社となった。

 民放BS5社のうち、残るはBS日テレだけが累積赤字を残すが、他社に比べて赤字の規模が小さいためか急いてはおらず、業績も順調にあって慎重に検討されているようだ。

 民放BS5社は、昨年12月に開局10周年を迎え、今年11年目に突入する。2010年度決算は、BSフジとBSジャパンが5年連続、他の3社が4年連続の単年度黒字を達成した。各社とも10年度の売上は2ケタ伸び、利益は2~3倍の大幅伸びで好決算となった。今年度(11年度)も前年を上回る増収を予測し、総じてBS放送の業績は好調に推移している。受信機の普及とともに視聴可能世帯が増加し広告収入が伸びた。

 07年12月開局したBS11デジタルも10年8月期決算で初の単年度黒字、11年8月期も黒字を見込み順調だ。

 こうした着実な伸長に伴い、費用投下でコンテンツが強化、魅力的な番組が生み出され、視聴者が着実に増えて接触率が上昇している。ビデオリサーチの「BSパワー調査」(接触率調査)によると、民放BS5社の接触率は昨年12月度から3期連続で前回調査を上回る伸びを見せる。

■民放BS5社の接触率
2010年12月度 G帯13.4%、P帯12.6%、全日5.6%
2011年  2月度 G帯14.1% P帯13.3%、全日6.2%
2011年  4月度 G帯14.4%、P帯13.7%、全日6.7%

 視聴者の増加により、通常の視聴率調査においてもその存在感を示し始めた。BS放送は、CS放送を含めた「その他」項目に分類されるが、2ケタ%を獲得するケースが出てきた。もちろん「地上波1局」の10~20%に対し、「その他」は集合体の一つに過ぎないが、以前は考えられなかったことだ。BS放送の上昇が大きく貢献していると見られる。巨人戦はじめプロ野球や、韓流、紀行・ドキュメンタリーなどが人気で、大人の視聴者を集めている。地上波からBS放送に一部の視聴者が流れている。

 そのBS放送、この10月以降、新たな放送が続々と誕生する。多くは既存CS放送からの移行だが、BS放送はさらに多チャンネル化、競争が激化する。各局は強力コンテンツを備えるなど臨戦態勢だ。この秋、さらに注目されるBS放送、どんな話題を振りまくか、楽しみにある。

(戎 正治)

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