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「東京国際アニメ祭 2011 秋」(10月27、28日/秋葉原UDX)の一企画として、「『TIGER&BUNNY』に見るTVアニメの新たな取り組み」と題したシンポジウムが、10月28日に行われた。
「TIGER&BUNNY」は、特殊能力を使って平和を守るヒーローが存在する都市、シュテルンビルトが舞台。ヒーローたちはスポンサーロゴを背負って活動し、その模様は「HERO TV」という人気番組で中継されている。物語は、仕事も私生活も崖っぷちのベテランヒーローと、有能だが扱いにくい新人ヒーローが、対立しながらも悪に立ち向かう姿を描く、痛快バディヒーローアクションだ。
シンポジウム当日は、企画・製作を手掛けたサンライズの宮河恭夫専務取締役が登壇し、TVアニメにおけるプロダクトプレイスメント、Uストリーム配信などの試みについて語った。
(以下、コメントの要旨)
(1)まず、キャラクタープレイスメントについて。昨年11月24日付の日経新聞朝刊で、全15段のカラー広告を打った。その内容は、キャラクタープレイスメントの協賛会社を一般公募するもの。企業の中で広告の決定権は40代、50代くらいの人が持っていることが多く、若い人の意見は反映されにくい。でも、日経新聞に載っていれば、紙面を見て興味を持った若手が、紙面をそのまま上司に見せて「こんな面白い広告がありますよ」と社内提案ができる。出稿後に数十件の問い合わせがあり、結果的には8人のヒーローに対し17社の協賛が得られた。
最終回の放送に合わせ、有料のライブビューイングを開催することになった。私は、「銀魂」や「機動戦士ガンダム00」で1万人規模のライブビューイングを行ったことがある。「TIGER&BUNNY」でUスト配信はバーチャルな世界だが、最後はリアルに見てもらう場を用意しようと、全国の映画館44サイト・85スクリーンで、24時から翌朝5時まで実施した。本会場の新宿バルト9では、MBSでの放送・Uスト配信と同時に最終回を上映し、出演声優らが登壇するイベントを実施した。他の映画館では、最終回上映と新宿バルト9のイベントを生中継した。新宿バルト9は全9スクリーンを、梅田ブルク7は全7スクリーンを「TIGER&BUNNY」が独占した。本会場4800円/中継映画館3000円で、なんと動員は2万3千人を記録した。有料のイベントに、これだけ多数のファンが集まったことに驚いた。
映画館中継をもっと大規模で
次のステップとして、リアルなライブを、もっと大きな規模で展開していくことを企画した。11月13日、神奈川県民ホール(キャパ:2200人)で声優やアーティストが登場するイベント「HERO AWARDS 2011」を開催する。そして、その模様を全国の映画館で生中継する。14時、18時30分の2回公演で、本会場のチケット(6800円)はすでに完売。ライブビューイングは、現時点で105サイトが決まり、チケット(3500円)は3万枚以上売れている。本会場と中継映画館で3万4千人以上が同時に参加する大規模なイベントとなり、ファン同士の一体感が生まれ、大変な盛り上がりになるだろう。
ライブを行いつつ、その場でグッズの販売していくことは、ビジネスにとって非常に重要な要素。これは、音楽ビジネスに近いビジネスの形態であり、「TIGER&BUNNY」のマーチャンダイジングはまだまだ伸ばせるはずだ。
既存メディアとグループの力を連動
「TIGER&BUNNY」の展開は、さらに広がっていく。その基本的な考え方は、既存メディアを活用しつつ、バンダイナムコグループの持つ力を連動させていくこと。
昨年4月に、イベントやライブの企画・製作を専門的に手掛ける新会社「バンダイナムコライブクリエイティブ」を設立した。また、3週間前(10月10日)には「バンダイナムコライブTV」というWEBサイトを開設した。このWEBサイトでは、バンダイナムコグループの最新情報を、日替わりでライブ(生)配信する。月曜から金曜は、21時にライブ配信し、23時に再配信。土曜と日曜は、11時から月曜~金曜の内容を再配信する。声優やアーティストも登場する。
チャンネルの内容は主に、月曜=バンプレストの景品情報やキャラクターグッズ、ナムコのアミューズメント施設やテーマパーク、火曜=ランティスの新譜情報やライブ情報、水曜=バンダイナムコゲームスの家庭用ゲームソフト、木曜=バンダイのハイターゲット向け商品、金曜=サンライズやバンダイビジュアルのアニメ作品。
既存メディア(TV、パッケージ、映画館、インターネットなど)、リアルなイベント(バンダイナムコライブクリエイティブ)、チャンネル配信(バンダイナムコライブTV)の間で、情報が行き来し、ファンが回遊できるような形を作っていく。
個人的には、インターネットの特性は、ライブをどれだけやれるかということだと思う。TVではニュース、スポーツなど一部のコンテンツしかライブを行わないが、バンダイナムコライブTVではアニメに限らず、様々なコンテンツをライブ中継していきたい。 (了)