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ポニーキャニオンの声優アーティストスクールが順調、卒業生が続々と活躍

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ポニーキャニオンの声優アーティストスクールが順調、卒業生が続々と活躍

2020年04月13日

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ポニーキャニオン・吉田氏



 ポニーキャニオンが新しい事業として2016年に開始した声優アーティスト育成学校「P's Voice Artist School(ピーズボイスアーティストスクール)」が、実績を積み重ねて軌道に乗ってきた。

 スクールの卒業生からは、今年TVアニメ化が決まった注目作「Lapis Re:LiGHTs」の主人公役を射止めた安齋由香里や、「ネコぱら」「Lapis Re:LiGHTs」「安達としまむら」など今年も出演作が目白押しの佐伯伊織らが活躍中。3月に卒業する6期生を含めて、これまでに約150名が卒業し、そのうち40名以上が声優事務所への所属が決まっている。この夏からは、アプリを使ったeラーニングも本格的に開始する運びで、より多くの声優志望者にチャンスを提供していく考えだ。注目の同スクールについて、事務局長を務めるポニーキャニオンの吉田毅氏(アニメクリエイティヴ本部 スワロウグループ マネージャー=上写真)に話を聞いた――。(この記事は、日刊文化通信速報【映画版】3月22日付で掲載したものです)



実戦重視のカリキュラム

 同スクールを開講したのは2016年10月。数多くのアニメ作品を製作してきたポニーキャニオンのノウハウや人脈を活用した新事業として立ち上げた。吉田氏は「アニメやゲームがどんどん増え、声優になりたいという人が増えている土壌があるのはわかっていました。ただ、なにせスクールビジネスは初めてなので、どれだけ応募があるかはわかりませんでした」というが、30人程度に設定した募集枠の倍近い応募があり、「アニメ好き、声優好きの方々にとってポニーキャニオンというブランドがあったのだと思います。嬉しかったですね」と振り返る。

 レッスンは週1回行い、1年間で全48回。講師を柴本浩行、渕崎ゆり子、陶山章央、安原潔、沢口かなみら声優、ボイスコーチ、ダンス振付などで経験豊富なメンバーが担当。特別講師として田中真弓、キートン山田らも参加している。初心者を対象とした「レギュラーコース」と、経験者を対象とした「エキスパートコース」に分け、それぞれ受講料は税別39万円に設定している。

 カリキュラムは、筋トレをベースとした基礎体力作り、発声、滑舌、芝居、アフレコの練習や声優としてのテクニックはもとより、実戦の場にも積極的に生徒を参加させることが特長だ。

 「レッスン外の部分で、アニメイベント、声優のライブ、WEBラジオなどに参加してもらっています。司会や影アナを担当してもらったり、裏方として現場の作業を手伝ってもらったり。弊社が色々なコンテンツを製作しているからこそ体験してもらえるのがこのスクールの特色だと思います。オーディションにもどんどん挑戦してもらっています」と吉田氏。特にエキスパートコースの生徒向けには実戦を重視しており、なかには、毎週末のように何かのイベントに参加したり、名前のない役でアニメ作品に参加できる生徒もいるという。「様々なオーディションを見ていると、大切なのはいかにその場で自分の力を出せるかということだと思います。緊張してしまって、本来の力を出せないのはもったいない。ですから、当スクールでは日頃から色々な現場に入ってもらい、場慣れしてもらうよう心掛けています。目の前に憧れの声優がいたり、エンタメ業界の裏側を勉強することができて、生徒も刺激になっているようです。実戦の多さにビックリされていますね」という。

 ちなみに、受講する生徒は高校生から社会人まで様々だが、比較的20~22歳が多く、学生や専門学生がアルバイトをしながら通うケースが目立つ。東京・六本木のポニーキャニオン本社で行うレッスンにもかかわらず、新潟や浜松など遠方から毎週上京している熱心な生徒も存在している。


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レッスンの様子



声優事務所の担当者の前で卒業オーディション

 多くの実戦を経て力をつけた生徒たちは、1年の最後に卒業オーディションに臨む。このオーディションには様々な声優事務所の担当者が足を運び、気に入った生徒がいればスカウトという形になる。特に有望な生徒には複数の事務所からオファーがあり、生徒側が選択する場合もある。これまでの卒業生のうち、40名以上が事務所への所属が決定。ポニーキャニオンが運営している声優事務所「スワロウ」には9名が所属したが、そのほかは別の声優事務所に所属している。吉田氏は「ほかの事務所への所属が決まり、ポニーキャニオンの作品に参加することが決まった人もいます。そうやって戻ってきてくれるのも嬉しいですね」と顔をほころばせる。

 同社の今後の目標は、さらなるスクールの規模の拡大と、才能ある声優の卵の育成だ。吉田氏は「スクールを拡大していければ、より多くの声優志望者に入りたいと思ってもらえるでしょう。卒業生、在校生が声優としてしっかり実績を残せば、スクール規模の拡大につながります。この両輪で運営していきたいと思っています」という。
 そのための取り組みの一つとして、この夏からはアプリを利用したeラーニングも本格的に開始する予定だ。声優の専門学校があるのは大都市が中心であり、地方在住の人が入校するのはハードルが高い。中・高生にとっては受講料の問題もある。


インターネットコースも準備中

 同社ではこれらの課題を解消するために、インターネットコースを開設。課題を出し、生徒はスマートフォンを使って音声を提出。それを聴いた講師がテキストや音声などを使ってアドバイスするという形式を想定している。10数回程度のレッスンで、料金は3~5万円程度を予定しており、「まずはアプリでレッスンを経験してもらい、本格的に取り組みたいという方は大都市の学校に入学してもらう。その判断材料にしてもらいたいです」という。この春からテスト運営を始め、内容をブラッシュアップしながら夏の本格始動に備える。インターネットコースでも、現場経験を重視する姿勢は変わらないという。(了)



取材・文:平池 由典

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