閲覧中のページ:トップ > 文化通信バラエティ > インタビュー >

特集:第4回東京アジア・ミュージックマーケット(TAM)

インタビュー

最新記事

特集:第4回東京アジア・ミュージックマーケット(TAM)

2007年10月16日

榎本和友PROMIC理事長

「今回のTAMをコ・フェスタのオフィシャル・イベントとして開催できますことを誠に光栄でございます。コ・フェスタの名に恥じないことを肝に銘じて、関係者一同連携を密にして今日を迎えました。内容を何とか盛り上げていきたいと思っておりますので、是非お時間の許す限り、明日からのイベントにご参加を願いたいと存じます。今回はアジア9カ国から音楽関係者、バイヤーの方々にご参加を頂き開催されます「商談会」。そして、海外進出を目指す日本の旬なーティストの参加を得たショーケースライブ。もちろん、アジアからのアーティストのショーケースライブもございます。また、年々好評を博しております「ビジネスセミナー」。今回は、1日目はIFPIのジョン・ケネディ会長に、そして2日目は、アジアを舞台に頑張っていらっしゃします谷村新司さんをお迎えしてスピーチをしていただくことになりました。お二人にはこの場を借りて厚く御礼申し上げます」


山本かなえ経済産業省政務官

「音楽というのはその国の、また地域の多様な文化や流行を反映するものであるとともに、国境を越えて世界で通用するコンテンツの1つであるということは、みなさま方ご承知の通りでございます。わが国におきましても、J‐POPやJ‐ROCK、またアニメソングなど独特の音楽が築かれて多くの人々に愛されてきております。今年私ども経済産業省では、音楽をはじめといたしますコンテンツ産業の振興というものを、最重要政策のひとつと考えております。具体的に今年から官民一体となりまして音楽、また映画、アニメそれらを世界に発信する世界最大規模の祭典でございます「JAPAN国際コンテンツフェスティバル(コ・フェスタ)」を創設させていただきました。そのコ・フェスタの一環としましてこの第4回TAMが開催されるわけでございますが、日本からアジアへ、また世界への発信という新たな視点を盛り込ませていただいております。今回のイベントを通じまして、アジアひいては世界の音楽産業が活性化するとともに、ユニークで質の高い日本の音楽が広く海外に普及することを心から願っております」


ジョン・ケネディ国際レコード産業連盟(IFPI)会長兼CEO

「日本の音楽産業の発展を強く願って来日しました。世界の音楽産業は深刻な問題に直面している。海外の市場で音楽産業が深刻な問題に直面する中、日本の音楽産業はその問題を回避できているという大きな強みがある。今日この厳しい時代に2年連続で業界として成長を実現することができそして3年連続成長も夢ではない音楽市場というのは、日本以外にあと少ししか存在しません。そして世界中で成功への王道とは何か探し続けてまいりました。やはり成功への秘訣はデジタルコンテンツの売上でフィジカルの販売減少を補っていくというものです。そして成功への秘訣は東京で見つかりました。日本の音楽産業はCDの売上を安定させながら、デジタルコンテンツの売上も拡大しております。山本政務官に申し上げたいのですが、日本の健全な音楽産業があってこそ健全な形でアーティスト向けの投資が可能だと思います。そして世界の音楽産業で売上が減少する中、各国の地元のアーティスト向けの投資が残念ながら削られております。しかし日本では地元のアーティスト・音楽向けの投資を維持・拡大している。それは日本の文化、社会にとって素晴らしいことだと思います。なので日本のクリエイティブ・コミュニティの皆さま、レコード関係者の皆さま、アーティストの皆さま、ソングライターの皆さまにお祝い申し上げます。世界の音楽市場の多くは日本の音楽市場がどのようにビジネスを展開しているかそれを見て大いに学習していただきたいと考えます。ここ数日の各種イベントの中で非常に興味深い、且つ楽しい時間をご一緒できると思います。ぜひ覚えておいていただきたいのですが、今現在音楽業界はたくさんの問題に直面しておりますが、それでも幅広い需要というのは衰えることがなく、そして先進国で音楽というのが最も多く消費されるプロダクツであることを忘れてはなりません。そして山本政務官、日本政府主導の各種ご支援に厚く御礼申し上げます」


依田巽コ・フェスタ実行副委員長

「コ・フェスタのキーワードは、リンク、リンケージであります。従いまして、このTAMは国と国とのリンケージ、そしてまた今回はIFPIがアジア太平洋理事会を開いてくださるということで、いよいよリンケージが深まったと思います。コ・フェスタは、日本が世界に冠たるコンテンツすなわち漫画、アニメ、ゲーム、キャラクター、映画、音楽、放送番組というコンテンツを一堂に会して世界に先駆けていわゆる大規模な世界にまだ類を見ない一大コンテンツフェスティバルをしようということで経済産業省を中心として、各省庁の協力のもとに誕生しました。コ・フェスタは、9月19日から10月28日の東京国際映画祭が終わるまで盛大に各地で行われておりまして、初めての試みとして非常に新しく、来年は楽しく、3年目は素晴らしいという展開を考えております。この成功は非常に心強いものがあり、国家プロジェクトとして継続していきたいと思っています。最後に私事になりますが、3年前にこのTAMをPROMIC理事長として最初に関わることできました。そしてまた今回のコ・フェスタも生みの親の一人としてスタートしたということで、感無量です。しかし、継続は力といいますから、是非このTAMが力強くずっと世界の音楽業界をリードしアジアのリンケージを益々高め、素晴らしいものになることを心から祈っております」


石坂敬一(社)日本レコード協会(RIAJ)会長

「今年で4回目となるが、聞くところによると今回が一番の盛り上がりだと。困難にぶち当たったら原点に帰れ。そもそも音楽は格好よければ良い、魅力あれば良い、良い音楽であれば良い、それを真面目に事業化するのが我々です。真面目に情熱を持ってビジネス化するのが我々です。アジアの一員として、GDP、GNPも重要ではありますが、と同時にGNC(グロス・ナショナル・“クール”)が重要である。良いことは独りではできません。苦しい時は隣人頼みというのではありません。日本はクセがありますが、アジアの近隣の皆さま方、一緒に今後、音楽発展に手を携えていこうではありませんか。また、ジョン・ケネディさんはじめ、今日駆けつけてくださった皆さん方と世界マーケットを音楽で埋めようではありませんか」

※次のページには、10月17日に行われたTAMビジネスセミナーのレポートを掲載しています。


過去のタイトル一覧

2024年

2月│ 3月

2023年

3月│ 5月│ 7月│ 9月│ 10月│ 12月

2022年

3月│ 4月│ 7月│ 8月│ 10月│ 12月

2021年

1月│ 2月│ 3月│ 4月│ 6月│ 8月│ 9月│ 10月│ 11月

2020年

2月│ 4月│ 5月│ 10月│ 11月│ 12月

2019年

2月│ 7月│ 12月

2018年

1月│ 3月│ 4月│ 5月│ 6月│ 9月│ 11月

2017年

2月│ 4月│ 10月

2016年

2月│ 3月│ 5月│ 9月│ 11月

2015年

1月│ 2月│ 6月│ 7月│ 9月│ 10月│ 12月

2014年

1月│ 2月│ 3月│ 4月│ 5月│ 6月│ 7月│ 9月│ 10月│ 11月│ 12月

2013年

2月│ 3月│ 4月│ 5月│ 6月│ 7月│ 8月│ 9月│ 10月│ 11月│ 12月

2012年

1月│ 2月│ 3月│ 4月│ 6月│ 7月│ 8月│ 9月│ 10月│ 11月│ 12月

2011年

1月│ 2月│ 4月│ 6月│ 7月│ 8月│ 9月│ 10月│ 11月│ 12月

2010年

1月│ 2月│ 3月│ 5月│ 6月│ 7月│ 8月│ 9月│ 10月│ 12月

2009年

1月│ 2月│ 3月│ 4月│ 5月│ 6月│ 7月│ 9月│ 10月│ 12月

2008年

1月│ 3月│ 4月│ 5月│ 6月│ 7月│ 8月│ 9月│ 10月│ 11月│ 12月

2007年

2月│ 3月│ 4月│ 5月│ 7月│ 8月│ 10月│ 11月│ 12月

2006年

4月│ 5月│ 6月│ 8月│ 9月│ 10月│ 11月│ 12月