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東宝配給『火花』完成披露に板尾監督ら登壇

【FREE】東宝配給『火花』完成披露に板尾監督ら登壇

2017年11月10日
東宝『火花』完成披露試写会に菅田将輝(中央左)ら 東宝『火花』完成披露試写会に菅田将輝(中央左)ら

 東宝配給『火花』の完成披露試写会が8日夜、有楽町の東京国際フォーラムで開催され、出演の菅田将暉、桐谷健太、木村文乃、川谷修士(2丁拳銃)、三浦誠己、監督の板尾創路が舞台挨拶を行った。

 吉本興業のお笑いコンビ・ピース又吉直樹の初純文学にして芥川龍之介賞受賞小説「火花」(文春文庫刊)を、先輩芸人の板尾が映画化。結果を出せず底辺でくすぶっている青年・徳永と、強い信念を持った先輩芸人・神谷が出会い、現実の壁に阻まれ、才能と葛藤しながら歩み続ける青春物語。映画化に際して、主人公・徳永役を菅田、神谷役を桐谷。徳永の相方・山下役に川谷、神谷の相方・大林役に三浦、神谷を支える真樹役に木村がキャスティングされた。

 舞台挨拶当日、ゲストが登場するや、会場は歓声で沸いた。司会からひと言挨拶を求められた桐谷は、投げキッスでさらに歓声を起こし、「たまには何も言わない挨拶も」と笑いを誘い、温かな雰囲気のままスタートした。

 役づくりについて菅田は、「(お笑い芸人を演じるのは)難しいなんてものじゃない。板尾監督がOK出してくれるならという思いだった。また、相方・山下役の修士さんがツッコミを入れてくれれば、いかなる時でも笑いが起きると信じていた」とコメント。菅田が生まれた頃に芸人デビューし、20ほど歳上の川谷であるが、この日も川谷の甘噛みに対して菅田が「滑舌が悪いねん」とタイミング良くツッコミを入れる等、漫才師さながらのコンビネーションを見せた。川谷も「本当にコンビを組みたい」とこぼすほどだった。

 桐谷と三浦は、漫才の息を合わせるために、代々木公園やヨシモト∞ホールでネタ合わせをした役作りを振り返った。しかし、撮影現場でもネタ合わせしていたところ、助監督に「うるさい」と一喝されたようだ。さらに、元々芸人をやっていた三浦が当時、フランスパンで相方をひたすら叩くシュールコントをしていたエピソードを話したり、同作で共演するまで三浦のことが嫌いだったと桐谷が笑い話しにしたりと、裏話を惜しみなく披露し、会場の笑いを誘い続けた。木村も「初めて金髪にした。賭けるべき作品だと思った」とオファー時を振り返った。

 板尾監督も、「漫才経験のない人、自分以外の人に撮らせたくなかった」と作品に込めた想いを吐露。さらに、「菅田くんが、修士に上から行くのは礼儀正しいこと。同級生の役に見せるためにあえて上からやっている。役者として素晴らしい。三浦はオフの日でも桐谷くんとネタ合わせするために現場に来ていた。木村さんは、CMをいっぱいやっているのに、全部をまわって、(金髪にすること等を)承諾して頂いたらしい。意気込みに感謝している」とキャスト陣を褒め称えた。

 制作はよしもとクリエイティブ・エージェンシー、東宝映画。制作プロダクションはザフール、パイプライン。製作委員会は吉本興業、東宝、電通、ジェイアール東日本企画、文藝春秋、朝日新聞社、KDDI、日本出版販売、GYAO。11月23日(木・祝)より全国公開。

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。