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ツタヤの映画企画コンペ、応募者説明会実施

【FREE】ツタヤの映画企画コンペ、応募者説明会実施

2019年03月27日
応募者説明会で登壇したヤングポール監督(左)と箱田優子監督 応募者説明会で登壇したヤングポール監督(左)と箱田優子監督

 今年で5回目を迎えるTSUTAYAの映画企画コンペティション「TSUTAYA クリエイターズ・プログラム フィルム」(主催:カルチュア・エンタテインメント、TSUTAYA)の応募者説明会が25日、渋谷ガーデンタワーで行われ、同コンペの運営を担当する遠山大輔プロデューサーと、第2回の準グランプリ受賞者で今年『ゴーストマスター』の公開が控えるヤングポール監督、同審査員特別賞受賞者で『ブルーアワーにぶっ飛ばす』が公開される箱田優子監督が登壇した。

 今年は3月7日から企画の募集を開始しており、6月12日まで応募を受け付けている。その後、1次、2次審査を経て、最終審査会は12月に行う予定だ。登壇した両監督は始めに、自身の作品の進捗状況を説明し、ヤング監督は「見たことのない映画になった。キラキラ映画の撮影現場がホラーになっていく、ジャンルの混ざった作品。自分が思っていた作品とは良い意味で違うところに行けた」、箱田監督は「夏帆さんとシム・ウンギョンさんに主演してもらい、東京から茨城に行き、また東京に戻る話。2人のどうでもいい会話が続く90分の作品だが、エンタメを感じられる思いのほか楽しい内容」とそれぞれ報告した。

 その後は、実際に受賞した2人の視点で応募へのコツを指南。1次審査で提出する企画書については「審査員はたくさんの企画書を見るのだから、つまらないものを読むのは辛いはず。自分の企画書が一服の清涼剤になるように、文字を少なくビジュアルを多めの10枚にまとめた。表紙も黒にして目立つようにした」(ヤング監督)、「私は口語体で書いた。職業が広告屋なので、人柄が通じるといいかな?と思い、しゃべり言葉で作った」(箱田監督)と各々工夫した点を説明。最終審査のプレゼンでは、「低予算で嘘の予告編を作ってもしょぼくなるので、予告編は作るまいと心に決め、合成を使って登場人物が全員自分の、おふざけも込めた映像を作った」(ヤング監督)、「10分の持ち時間のうち、7~8分は映像を見せた。残り2分のプレゼンは、友達に協力してもらってカラオケBOXで練習した」(箱田監督)と、審査員の関心を高める内容に腐心したことを明かし、遠山プロデューサーも「あまり独りよがりな内容にならない方がいいと思う」と2人の考えに頷いた。

 客席からは「(受賞して映画撮影にとりかかる場合)今やっている仕事との兼ね合いは?」という質問が挙がり、遠山Pは「相談して決めていくが、ある時期になると全身全霊を傾ける覚悟はして頂く」と、企画者がしっかりと制作に関わっていく同コンペならではの性質を説明した。

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。