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東宝他『キングダム』監督〝手塩にかけた〟

【FREE】東宝他『キングダム』監督〝手塩にかけた〟

2019年03月29日
 東宝=SPE配給『キングダム』のワールドプレミアが27日夜、TOHOシネマズ六本木ヒルズで開催され、大盛況となった。出演者の山﨑賢人、吉沢亮、長澤まさみ、橋本環奈、本郷奏多、満島真之介、髙嶋政宏、要潤、大沢たかお、監督の佐藤信介、原作者の原泰久の計11人が登壇した。

 紀元前、中国春秋時代を舞台に、大将軍になる夢を抱く戦災孤児の少年・信と、中華統一を目指す若き王・嬴政(えいせい・後の秦の始皇帝)らの物語を壮大なスケールで描いた大人気漫画「キングダム」(集英社)の実写映画化。脚本には、原作者・原も参加。実写映画化に際してアレンジも施した。

 舞台挨拶で、見どころを聞かれた山﨑は「映画オリジナルのセリフがあるけれど、それは今から観る会場の皆様を前にすると、言えない……」と期待を煽りつつ、「前半に修行のシーンがあるが、その技に注目して観て下さい。最後になるほどとなる」と注目のポイントをあげた。一足先に同作を鑑賞した原は、「13年前に東京のファミリーマンションの一室でペンと紙から始まったこの物語が超大作の映画となり、さらには脚本にまで関わることができた。原作を知る人も、知らない人も楽しめる、大興奮の映画」と喜びを語った。

 登壇者が同作の“超大作”ぶりについて盛り上がる一幕もあり、「セットが細かいところまで作りこまれている」(橋本)、「(敵役の成蟜を演じて)僕が座っていた、玉座だけで600万円かかったらしい。王室のセットは1億円」(本郷)、「一度にあんなに馬を見られることはないほど馬が多かった。競馬場でもあんなにはいない。これぞキングダムだと思った」(要)とそれぞれ興奮の様子で語った。

 佐藤監督は、「紀元前200年の話だから、どんな小さな映っているものもその辺で買えるものはなく、精査しながら作りこんだ。手塩にかけた作品」とし、「(本郷が言う)玉座については、適当にイスを作っている訳ではなく、当時の中国にはイスの文化がなかったので、イスではなく、座せるものを作ることを目指し、色々研究して生み出した独自のものに仕上げた。王室のセットについては、独自の解釈を入れつつ、中国の歴史を紐解きながら作りこんだ。(あるデザインに採り入れた)竜の形は、当時信じられていたであろう竜のデザインにした。全て借り物ではなく、追求しながら作った。普通の歴史ものではなく、ファンタジックなものも織り交ぜ、どっちともつかない感じを目指した」と並々ならぬこだわりを話した。

 最後に山﨑は「キングダムに対する皆さんのすごいものがあり、僕自身、パワーを貰ってきた。観た人には、この熱をどんどん広げていってほしい」と締めくくった。

 製作幹事は、集英社、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント、日本テレビ放送網。制作プロダクションはCREDEUS。4月19日より全国公開。
※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。